市民のクルマ、新型「シビック」何が変わった? 「レジェンド譲り」の技術搭載! 49年目の進化とは

11代目となるホンダ新型「シビック」は2021年6月24日に世界初公開され、同年9月3日に日本で発売されました。コンセプトとなる「爽快感」はどのように表現されているのでしょうか。

11代目の新型「シビック(ハッチバック)」の進化とは

 2021年9月3日に日本市場で発売された11代目となる新型「シビック(ハッチバック)」。
 
 シビックシリーズは2022年で生誕50年を迎えますが、その皮きりとなるモデルが11代目となり、今回は一般道において、常用域を中心に細かくチェックしていきたいと思います。

新型「シビック」の初期受注の約4割はMTを選んでいるという
新型「シビック」の初期受注の約4割はMTを選んでいるという

 2021年6月24日に世界初公開されているため、すでに見慣れた感のあるエクステリアですが、ボディカラーで印象が大きく変わります。

 元気さではプレミアムクリスタルレッド/プレミアムクリスタルブルーですが、ソニックグレー・パールは大人っぽい雰囲気に加えて引き締め効果があるのか、クルマが心なしか小さく感じました。

 ただ、その一方でホイールの艶やかさとフロントグリルの樹脂っぽさのアンバランスは、価格を考えると少々気になる所です。

 インテリアも同様の印象です。インパネ周りはノイズレスなデザインはもちろん、空調グリルと加飾が一体化されたアウトレットメッシュやスイッチ類の触感など含めてディテールのこだわりを感じます。

 しかし、センターコンソール周りやパワーウィンドウ部の樹脂部が事務的と、調和の甘さも。また上級のEXはフル液晶メーターが採用されるも、表示などを含めて活かし切れていないのも残念な部分です。

 加えて、EXのブラック/レッドのコーディネイトはスポーティですが少々ベタな印象で、むしろLXのブラック/シルバーのほうがこのインテリアデザインにはマッチしているように感じました。

 エンジンは先代(10代目)と同じ1.5リッターVTECターボですが、高効率ターボチャージャー&低圧損過給配管、4-2エキゾーストポートシリンダーヘッド、低フリクション、高剛性クランクシャフトの採用と大きく手が入っています。

 その効果はシッカリと出ており、いい意味でターボらしくない滑らかな過給の立ち上がり、伸びの良い回転フィールに仕上がっていますが、トランスミッションで印象が若干異なります。

 6速MTはダイレクト感の高さはいうまでもありませんが、常用域で使うであろうアイドリングから2000rpmくらいの領域はアクセルを踏んでも意のままにとはいかず。

 逆をいえば、「MTなんだからズボラな運転はしないで」といわれればそうなのですが、ターボだからこそもう少し“粘り”は欲しい所です。

 ちなみにMT自体は先代よりショートストローク化され、硬質かつ重めのフィールになっています。

 単体で見るといい仕上がりですが、ほかの操作系(例えばステアリングやクラッチ)との連携という意味では、やや武闘派な印象に感じました。

 この辺りを開発陣に指摘すると「タイプRも視野に入れた物なので」、「ナラシが足りなかったかな!?」とのことです。

 とはいえ、「フィット」ですらモデル落ちしてしまったMTをシビックに残したことは評価すべき所で、選ぶ価値は十分あると思います。

 一方、CVTはMTで感じたエンジンの弱点をトランスミッション側で上手にカバーしており、常用域での扱いやすさはCVTに軍配。

「でも、CVTでしょ……」と思ったあなた、今回はちょっと違います。

 エンジン回転と加速感のズレは最小限、さらに減速Gに合わせてエンジンブレーキを併用したスムーズな減速が可能なブレーキ操作ステップシフトダウン制御は「パドルいらず」といってもいい賢さで、常用域ではMTに負けない気持ち良さを感じたほどです。

 フットワークはどうでしょうか。

 先代から採用されるグローバルプラットフォームの改良版ですが、基本素性の変更(ホイールベースは+35mm、リアトレッドは+12mm)やアルミサブフレームの採用、各部のフリクション低減、リアコンプライアンスブッシュの容量拡大など、エンジンと同様に変更部位は多岐に渡ります。

 車体も前後環状構造や格子状フレーム配置、アルミ材・高ハイテン材の採用、構造用接着剤の最適配布(現行比9.5倍)などがおこなわれており、ねじり剛性は現行比18%アップの実力です。

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