「カローラクロス」に「ワゴンRスマイル」も! 人気車の名前を冠した派生車が登場する理由
最近、「カローラクロス」や「ワゴンRスマイル」など、さまざまな派生モデルが登場しています。まったく新しい名前ではなく、既存の車種の名前を使っているのはなぜなのでしょうか。
人気車の派生車が続々登場! なぜ?
最近発売されたクルマの車名を見ると、トヨタ「カローラクロス」やスズキ「ワゴンRスマイル」、日産「ノートオーラ」など、既存のネーミングを冠した派生モデルが目立ちます。
カローラクロスもSUVですから、セダンの「カローラ」やワゴンの「ツーリング」とは、デザインも機能も異なります。
ワゴンRスマイルは「ワゴンR」とエンジンやプラットフォームは共通ですが、内外装のデザインは異なり、一般的にいえば別のクルマです。
それなのにカローラやワゴンRといった車名を頭に付けるのはなぜでしょうか。
カローラクロスと名付けられた理由について、トヨタは次のように説明します。
「カローラは1966年に登場した初代モデル以来、お客さまの期待や時代のニーズを超えるプラスαの思想により進化を重ねてきました。ボディタイプもニーズに応じて幅広く、セダン、ツーリング(ワゴン)、スポーツ(ハッチバック)などがあります。
カローラクロスは、プラスαの思想とお客さまに寄り沿うカローラの使命を受け継ぎ、これからのカローラに求められる姿を追求しています。そこでSUVのスタイルを採用して、カローラの車名を与えました」
カローラはもともと、共通のコンセプトに基づいて複数のボディを用意しており、「カローラ」の車名はいわばシリーズ名であり、カローラクロスもそこに含まれるわけです。
ワゴンRスマイルの開発者に理由を尋ねると、以下のように返答されました。
「いまの比較的若いお客さまは、幼い頃からミニバンに親しんで育ち、スライドドアを希望する人が多いです。
また、ワゴンRのお客さまに尋ねたところ、約40%がスライドドアを欲しいと思っていました。そこでスライドドアを備えるワゴンRスマイルを商品化したのです。
ワゴンRに近い全高のボディにスライドドアを組み合わせたので、ワゴンRの車名を付けました」
ワゴンRスマイルも「人気の高いスライドドアを装着したワゴンR」というコンセプトなので、それを車名でも表現しました。
そして既存の車名を頭に加える理由として、大量に販売する狙いもあります。カローラやワゴンRは知名度が高く、カローラクロスやワゴンRスマイルと名乗ればユーザーにも親しみやすいです。
クルマのコンセプトが大幅に異なる場合は逆効果ですが、そうでなければ販売面でも有利です。そのために不人気車の車名を頭に加えることはありません。
そしてしばらく販売して市場に定着すると、頭の車名の表現を弱めることもあります。
例えばスズキ「アルトラパン」の場合、初代モデルは「アルト」を相応に強調しましたが、いまでは「ラパン」と表記することも多いです。
ホームページに掲載される外観写真の車名プレートには、「Lapin」の上に小さく「ALTO」と記されています。
また日産「シルフィ」は、先代型までは「ブルーバードシルフィ」でしたが、現行型ではシルフィをはずしました。
ホンダ「シャトル」も、以前は「フィットシャトル」でした。独り立ちをしてフィットの車名がはずれたといえるでしょう。
サニーセダン
サニークーペ
サニートラック
サニーバン
パブリカセダン
パブリカバン
パブリカコンバーチブル
パブリカピックアップ
あの頃みたいに前半分はほぼ同じパーツでコスト浮かせて
後ろ半分を独自にアレンジした多彩なボディタイプ出してほしい