「オービスか?」よく似てるけどちょっと違う「Nシステム」の正体は?
オービスと勘違いして、手前で速度を緩めるクルマが続出するNシステム。このNシステムとは一体何なのでしょうか。その目的やオービスとの違い、見分けかたなども紹介します。
「Nシステム」設置の目的とは?
高速道路や一般道をクルマで走行中、「オービスか?」と思って速度を緩めてみたら、じつは「Nシステム」だったということがあります。
Nシステムは夜間に白く発光して見えることもあり、スピード違反かと勘違いしてドキッとするドライバーも多いようです。
このNシステムとは一体何なのでしょうか。
Nシステムは警察が設置しているもので、都道府県によって名称が異なることもありますが、一般的に「自動車ナンバー自動読取装置」と呼ばれています。
Nシステムの仕組みは、道路を通行する自動車のナンバーをカメラが撮影。画像に記録されたナンバーを読み取って中央のデータベースに集約し、盗難車両や手配車両のデータと照合して警察の捜査に活用するというものです。
このとき、クルマのナンバー(Number)を読み取ることから、通称Nシステムと呼ばれています。
その歴史は意外に古く、1987年に東京都江戸川区の新堀を通る国道14号に設置されたのを皮切りに、2015年時点で1690台設置と公表されました。
おもな設置場所は、主要国道や高速道路・インターチェンジ付近をはじめ、県境周辺の一般道、都道府県庁や原子力発電所、火力発電所、空港、自衛隊、在日米軍観戦施設、さらには犯罪に関連する可能性のある宗教関連施設周辺などです。
集積されたデータは「富士フイルム専務殺人事件」や「埼玉愛犬家連続殺人事件」などの犯罪の捜査にも活用され、成果を上げていることから、現在はもっと増加しているものと思われます。
Nシステムの設置当初はあくまで犯罪捜査が目的で、違法性のないクルマの情報は即時消去されるとの警察の発表がありましたが、実際はデータを集積し続けているようです。
その証拠に、2014年からは撮影した画像データを活用し、車検切れのクルマを検出および検挙するために可搬式Nシステムも登場しています。
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設置されるカメラの性能の向上により、クルマのナンバーだけでなく人物の撮影もきっとおこなわれているといわれています。つまり犯罪とは関係のない人の行動も監視されているという側面を持ちはじめているのです。
実際にNシステムに対してプライバシー侵害による損害賠償の訴訟まで提起されるなど、クルマが関連した犯罪への効果と国民の行動監視という問題を、いかにバランスを取るのかが今後の課題ともいわれています。
吹田市山田駅付近の方面に設置されているのはオービスなんでしょうかね。。それともNシスなんでしょうか。。