「ロードスターに草生えたw」 緑々しい奇想天外なクルマ誕生の訳
マツダ「ロードスター」といえば、国内外を代表する2シーターオープンスポーツカーです。世界中ではさまざまなカスタムカーが存在していますが、かつてボディから芝が生えたような「芝ロードスター」が存在しました。
芝を生やしたロードスター、その実態とは?
一見、クルマのボディから草が生えているかのように見える「芝ロードスター」がかつて話題となりました。
誰もが振り向く、そのユニークなデザインの開発理由とは、どのようなものなのでしょうか。
マツダ「ロードスター」は国内外問わず、根強い人気のライトウェイトスポーツカーです。
ロードスターは、初代であるNA型は1989年に販売が開始され、現在では4代目となるND型が登場しており、幅広い世代から長く親しまれています。
そんなロードスターですが、2016年に芝を生やしたロードスターが目撃され、話題となりました。
芝ロードスターは、ルーフの部分を除いたボディ全体が人工芝で覆われており、ボディから草が生えているかのように見えます。
芝ロードスターが話題となったのは、世界中から園芸や造園、空間デザインなどガーデニングに関するあらゆる商材が集まる「国際ガーデンEXPO2016」に出展されたことがきっかけとされています。
国際ガーデンEXPOには、趣味でガーデニングをしている人だけでなく、バイヤーなども多く来場するため、人工芝や樹木、園芸商材を扱う企業の大きなアピールの場となっています。
芝ロードスターを開発したのは、人工樹木や人工芝を多く扱うエーエスグリーンです。芝ロードスターの開発経緯について、同社担当者は下記のように話します。
「エーエスグリーンでは人工芝の輸入をおこなっており、それに関連して、誰もやっていないことや面白いこと、目立つことをしたいと考えて開発しました」
芝ロードスターは、走行中に写真を撮られたり、近所の人々が一目見に訪れたりと、狙い通り大きな話題となりました。
さらに、新聞に掲載されるなど、一般だけでなくメディアからの注目も集めたそうです。
芝ロードスターの役割は、エーエスグリーンの広告塔にとどまらず、広島県福山市の「ローズフェスティバル」に出展したり、ゴルフ場での展示をおこなうなど、多くの場を盛り上げてきました。
そして、多くの人に親しまれた芝ロードスターは、現在、エーエスグリーンのもとを離れ、一般の人の手に渡り、乗り継がれているようです。
また、エーエスグリーンが芝を施工したクルマは、ロードスターだけではありません。
芝ロードスターが話題を集めたことで、多くの企業から問い合わせがあり、さまざまなクルマやモノに芝の施工をしているそうです。
一般の人が趣味として楽しむというよりも、企業が自社のPRとしてユニークなモノに芝を施工したいという要望が多かったといい、実際に人工芝を施工したクルマには、日産「マーチ」やホンダ「S2000」などがあります。
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世の中には、さまざまなカスタムカーが存在しますが、芝ロードスターのような奇想天外なモデルは多くの人の関心を集めることは間違いないようです。
草に草はやしてどうすんの。