ハイパフォーマンスなだけじゃダメ? 渋いオトナに似合う高性能セダン5選
最初で最後の高性能モデルと、シリーズの有終の美を飾った限定モデル
●マツダ「マツダスピード アテンザ」
現在、マツダの主力車種といえば「CX」シリーズや「MX-30」といったSUVですが、ほかにも数多くのジャンルのモデルを展開しています。
なかでもフラッグシップとして販売されている「マツダ6」は、ミドルクラスセダン/ステーションワゴンながらMT車をラインナップするなど独自の路線を進み、マツダらしさあふれるモデルといえるでしょう。
このマツダ6は2019年まで「アテンザ」の名で販売されていましたが、初代は2002年に誕生。
ボディタイプは4ドアセダン、5ドアハッチバックセダン、ステーションワゴンを設定し、2005年には高性能モデルの「マツダスピード アテンザ」が登場しました。
エンジンは最高出力272馬力を誇る2.3リッター直列4気筒直噴ターボで、トランスミッションは6速MTが組み合わされ、駆動方式はフルタイム4WDのみです。
また、高性能なパワートレインながら外観は比較的おとなしく、エアロパーツも小ぶりなものに留まっています。
2008年に2代目が登場するとすべて自然吸気エンジンとなり、高性能なターボモデルはなくなってしまいましたが、スポーティなセダンというDNAは現行モデルのマツダ6にも受け継がれているといえるでしょう。
●トヨタ「マークX“GRMN”」
近年、セダン人気の低迷が著しい状況で、各メーカーともラインナップからセダンが減少傾向にあります。そうして生産を終えたセダンの1台がトヨタ「マークX」です。
2004年にデビューした初代マークXは「カローラ」と「クラウン」の間に位置するミドルクラスセダンで、長年にわたってヒットを続けていた「マークII」の後継車です。
まさに派手すぎず基本性能が高いオトナのセダンというコンセプトだったマークXは一定の人気があり、2009年には同様のコンセプトの2代目が登場。
そして、2015年にこの2代目マークXをベースとしたハイパフォーマンスなコンプリートカー「マークX“GRMN”」が100台限定で発売され、さらに2019年には第2弾としてさらに350台が限定販売されました。
搭載されたエンジンはベースの「マークX 350RDS」と同じ3.5リッターV型6気筒自然吸気で最高出力318馬力を発揮し、組み合わされるトランスミッションはカタログモデルには無い6速MTのみです。
エンジンは出力特性が変更されたライトチューンですが、シャシは252か所のスポット溶接打点追加によって剛性アップが図られ、新開発のショックアブソーバーを装備したスペンション、パワーステアリング特性が最適化されるなど高い走行安定性とコーナリング性能を発揮。
また、外装のエアロパーツは控えめですが専用の前後バンパーに、4本出しマフラー、19インチ鍛造ホイールが装着され、迫力あるフォルムを演出しています。
内装も専用スポーツシートにカーボン調パーツを随所に散りばめ、ブラックに統一した意匠により一段とスポーティです。
しかし、前述のとおり2019年の末にマークXは生産を終了。マークX“GRMN”はマークIIから続いた半世紀以上の長い歴史に幕を閉じるにあたって、集大成といえるモデルでした。
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国内のハイパフォーマンスなセダンは少なくなってしまいましたが、欧州車やアメリカ車ではまだまだ選択肢が豊富です。
アメリカではレクサス「IS」に5リッターV型8気筒エンジンを搭載したハイパフォーマンスモデル「IS 500」が登場するなど、シリーズ最後の大排気量自然吸気エンジン車ではないかと注目されています。
BMWも新型「M3」を日本で発売しましたが、BMWは2025年までに電動化を加速させると宣言していますから、純粋なエンジン車は現行のM3が最後かもしれません。
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