ワールドツアー開始! ピニンファリーナのEVハイパーGT「バッティスタ」は約3億円から

かつてフェラーリのデザインを一手に引き受けていたピニンファリーナが、自動車メーカーとしてリリースするEVハイパーGT「バッティスタ」の英国での代理店が決定した。150台限定のバッティスタのデリバリーがいよいよ迫りつつある。

英国では「東インド会社」の流れをくむディーラーグループがピニンファリーナの正規代理店に

 かつてはフェラーリの美的側面を支えるカウンターパートナーであったピニンファリーナは、今やフェラーリとたもとを分かち「Automobili Pininfarina(アウトモビリ・ピニンファリーナ)」、つまり自動車メーカーとして自らの道を歩み始めている。

 その第一作であるEVハイパーGT、開祖の名を冠した「バッティスタ(Battista)」の生産化プロジェクトも着々と進められているようだが、傍らでこの種のハイパーカーの市場としては欠かせない英国にて、正規リテーラーが指名され、イギリスを代表する自動車ディーラーグループ「ジャーディン・モーターズ・グループ(Jardine Motors Group)」とともに「アウトモビリ・ピニンファリーナ・ロンドン」を発足させることになった。

●英国最大級のディーラーグループが代理権を取得

2021年4月後半からワールドツアーの一環としてイギリスに招聘された「バッティスタ・アニヴェルサリオ」
2021年4月後半からワールドツアーの一環としてイギリスに招聘された「バッティスタ・アニヴェルサリオ」

 このほど、ピニンファリーナのロンドンおよびイングランド南部の独占的な正規リテーラーに選ばれたのは、「ジャーディン・モーターズ・グループ」である。この「ジャーディン」という社名を、世界史や日本史で学んだ記憶のある人も多いだろう。

 その源流は、大航海時代の「東インド会社」の流れをくみ、1832年に中国で設立された英国系商社「ジャーディン・マセソン」である。日本にも支店を設立し、その長崎代理権を得たトーマス・グラバーは、明治維新の裏方として暗躍したともいわれている。

 ジャーディン・マセソンは創設から約180年を経た現代においても、アジアを基盤とする世界規模の国際コングロマリットとして活動。英国内で展開するジャーディン・モーターズ・グループは60店舗を保有し、フェラーリをはじめとする14ブランドの乗用車・商用車を取り扱っている。

 アウトモビリ・ピニンファリーナ・ロンドンのオープニングに際して、昨2020年のピニンファリーナ創立90周年の記念モデルとして製作された「バッティスタ・アニヴェルサリオ」を、2021年4月後半からワールドツアーの一環としてイギリスに招聘。潜在的なクライアントがハイパーEVを定義するユニークな特徴を体感するために、レアな機会を用意するという。

 今回の代理権取得を公表するプレスリリースにて、ジャーディン・モーターズ・グループのCEO、ニール・ウィリアムソン氏は以下のように述べている。

「ジャーディン・モーターズ・グループは、アウトモビリ・ピニンファリーナのピュア電動ハイパーGT、バッティスタのロンドンおよびイングランド南部の代理権を獲得できたことを非常に誇りに思っています。ピニンファリーナの名は自動車業界の伝説であり、英国の熱狂的なクライアントにバティスタを提供するために提携できることにエキサイトしています。

 また、私たちが2021年4月に限定モデル『バッティスタ・アニヴェルサリオ』を迎えることができることも光栄に感じています。私たちのお客様が、一流の高級車メーカーから発信されるユニークかつサステナブルな自動車の革新に、個人的な興味をお持ちであることは明白で、これから大きな需要が見込まれます」

【画像】ピニンファリーナの最新作「バッティスタ」とは(13枚)

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