本当の戦いは2021年!? 「ヤリス&フィット&ノート」国産小型車は異なる個性で市場激戦か

最後発の日産「ノート」にはどんな特徴がある? 実はアイツもコンパクトカーのライバル?

 2020年11月24日に発表され、12月24日に発売されたのが3代目となった日産「ノート」です。

 その最大の特徴は、ガソリンエンジンだけの仕様(ガソリン車)をラインナップせず“ハイブリッド専用車”になったことでしょう。

 一般的にコンパクトカーのガソリン車とハイブリッド車では40万円ほどの価格差があり、ガソリン車がないということは低価格のグレードを用意できないことなので、安価な仕様を求める一部のユーザーを失ってしまうことになります。

 また、営業車やレンタカーなどの法人需要も減ってしまう可能性があります。

 しかし、新型ノートはパワートレインをハイブリッドだけとすることで「先進的で環境にやさしい」というイメージアップを優先したと考えていいでしょう。これもブランドイメージを高めるためにひとつの選択といえます。

 ちなみに新型ノートは生産の99%を日本市場向けとする実質的な国内専用車。

 日本の顧客だけをみてクルマを作ってきたこともフィットやヤリスとの大きな違いといっていいでしょう(フィットは開発責任者によると「日本ファーストで作り込んできた」とのことですが)。

ガソリン車を廃止した日産新型「ノート」。後発となるコンパクトカー市場でどのような活躍を見せるか。
ガソリン車を廃止した日産新型「ノート」。後発となるコンパクトカー市場でどのような活躍を見せるか。

 ところで、2020年を代表するコンパクトカーとして忘れてはいけないのが「ホンダe」。

 エンジンの搭載を一切考えていない電気自動車専用モデルで、価格は451万円からという超高額コンパクトカーです。

 このクルマは「EV」という色眼鏡で見られがちですが、ちょっと見方を変えると「これまでになかったコンパクトカーのカタチ」ともいえます。

 その心は仕立ての良さ。インテリアは上級セダンのように上質な仕上がりで、「コンパクト=安っぽい」という常識を過去のものとしました。

 また大画面液晶を3つも組み合わせたインフォテイメントシステムや液晶ミラー、キーを必要とせずスマホでドアロック解除やシステム起動ができる仕掛けなど、投入された技術も最先端です。

 まさに「小さな高級車」という個性が特徴で、新しいコンパクトカーの姿の提案といえるのではないでしょうか。

※ ※ ※

 果たして2021年はどんなコンパクトカーがデビューするのでしょうか。

 人気モデルとなったトヨタ「アクア」のフルモデルチェンジなども噂されていますが、そのほかにも興味深いモデルが登場し、どんな個性や価値観を提案してくれるか楽しみです。

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Writer: 工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。

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