もう復活は無い? 日産「シルビア」待望論多くも市販化へ望みが薄いワケ

2023年までの構造改革プランで明かされたスポーツモデルは?

 そして、2020年5月28日に日産は2023年度までの4か年計画を発表しました。

 なかでもグローバル市場における「選択と集中」という話において、「C/Dセグメント、電気自動車、スポーツカーをグローバルなコアモデルセグメントとして集中投資する」、「今後18か月で12の新型車を投入する」と明かされました。

 一見、シルビアの復活の予感させる内容ですが、実際には日産が世界に誇る歴史的スポーツモデルの次期型「フェアレディZ」が投入されることが明かされたのです。

 その後、2020年9月にはフェアレディZのプロトタイプが世界初公開され、日産は「50年におよぶ歴史を持つフェアレディZの伝統と現代的な雰囲気を組み合わせた“新しいスポーツカーだ”」と宣言しています。

次期型「フェアレディZプロトタイプ」。歴代Zのデザインをオマージュしている。
次期型「フェアレディZプロトタイプ」。歴代Zのデザインをオマージュしている。

 また、今後の自動車市場はガソリン車(ディーゼル車)の販売禁止という大きな舵を切っています。

 欧州、北米、中国では、2030年から2040年には電気自動車や燃料電池車以外のクルマが販売出来なくなります。

 そうなると、かろうじてフェアレディZは公表されているV型6気筒ツインターボエンジンを搭載して発売が可能ですが、それ以降に登場するであろう「GT-R」や今回のシルビアが純粋なガソリン車として発売される可能性は低くなります。

 ただし、一部では次期型「GT-R」の開発も着手しているという噂もあり、ホンダ「NSX」のようにハイブリッド化してもスーパースポーツモデルとしての存在意義は薄れません。

 それらを考えると、「2023年までの計画に入っていない」、「日産に現時点で小型FRプラッフォームが無い」、「選択と集中というなかで採算性の低いスポーツモデルの意義」などを考えると、フェアレディZとGT-Rは日産の二大看板モデルですが、シルビアはかつてのような手軽で扱いやすいスポーツテイストのモデルとして、復活することはもう無いのかもしれません。

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Writer: くるまのニュース編集部

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