NEXCO怒り「悪質事業者は告発する!」 「4年で23回」も“指導”したのに「無許可の違法走行」を繰り返す“常習犯”を名指し公表! 「累積221回違反」した者も? 車限違反の是正指導を公表
NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構は、高速道路における車両制限令違反者に対する是正指導の内容を公表しました。再三の是正指導を受けているにもかかわらず、再び車両制限令違反を行う事業者もあります。
この前是正指導したばかりなのに
NEXCO西日本および日本高速道路保有・債務返済機構は2026年3月9日、高速道路で「車両制限令」を繰り返し違反した者の事業者名と是正指導を公表しました。
直近で再三の是正指導を受けているにもかかわらず、再び車両制限令に違反して新たに是正指導を受けた事業者もあるようです。
道路の構造を保全し、交通の危険を防止するため、道路を通行する車両には、道路法第47条第1項で、大きさや重さなどの最高限度(一般的制限値)が定められています。
その具体的な一般的制限値は、1962年(昭和37年)2月に施行された「車両制限令(車限)」で決まっています。
一部を挙げると、車両の大きさとしては長さ12m×幅2.5m×高さ3.8m(高さ指定道路は4.1m)まで、車両の重さとしては総重量20t(高速自動車国道または指定道路は25t)まで、そして軸重が10tまでとなっています。
大きさの制限値を超えると、物理的に通過できないだけでなく、道路設備や道路自体を破壊したり、周囲の交通に衝突する可能性があります。
重量オーバーは、横転や転覆など、周囲を巻き込む大事故に発展し、通行止めをきたして道路ネットワークの寸断を招きます。事故を起こさなくても、重量オーバーは道路構造物に対して、想定をはるかに超えるダメージを与え、道路故障を引き起こします。
近年は、高度経済成長期に急速に道路建設が進んだこともあり、その補修が課題となるなか、重量オーバー車の通行が劣化に追い打ちをかけています。
こういった理由から、基本的に一般的制限値を超えるクルマは通行してはならないことになっています。
ただし、大規模現場へ大型資材を輸送したり、重量のあるオールテレーンクレーンなどを運ぶ際は、一般的制限値をオーバーするケースもあります。
この場合、「特殊車両(特車)」という扱いを受け、運行経路や車両の詳細などを事細かに記して提出し、「特殊車両通行許可(特車通行許可)」を受ければ、「特例」で通行できます。
特例の扱いとなるため、常に許可証を携帯するとともに、必ず事前に決まったルートで通行時間や速度を守り、条件によってはグリーンの誘導灯を取り付けた誘導車を伴走させる必要があります。
特車通行許可申請はオンラインでも行えるようになり、容易な手続きが可能となりましたが、いまだに重量・サイズオーバー車による無許可・不正走行はなくなっていません。

今回、NEXCO西日本では、日本高速道路保有・債務返済機構(高速道路機構)のサイト上で、車限違反を繰り返し、是正指導を行った事業者名を公表しています。
2026年3月1日時点の最新のものでは、21の事業者名を公表しています。
このなかで、埼玉県秩父市の事業者Kは、2022年に6件、2023年に7件(しかもそのうち2件は同じ日)、2024年に4件、2025年に6件と、4年間で計23件もの度重なる是正指導を受けています。
違反の内容は、「許可証を持っていない」、「予定ルートと違う道を通った」、「車限法の限度や特例を超える異常な状態で運行した(重大な諸元違反)」、さらには「許可証の有効期限が切れていた」とさまざまです。
このKは2025年中に常に名指しで指摘されてきた事業者ですが、2025年10月と12月にも車限違反を行い、是正指導を受けています。
また、千葉県長生郡の事業者Sは3年で9回の是正指導を受けています。この是正指導に至った車限違反の件数は「累積221回」で、同様に3年で7回の是正指導を受けた事業者Sも車限違反を「累積190回」繰り返すなど、もはや法令遵守の姿勢は全く見えません。
さらに千葉県市原市の個人Tも累積91回の違反を行い、4回の是正指導を受けています。
この是正指導の公表で名指しされている事業者のほとんどが常習犯で、再三の是正指導を受けても守らず、公共の道路を運行するにあたって安全を確保しなければならない車両制限令を「一切守る気がない」姿勢がうかがえます。
NEXCOはこれらの事業者を「悪質」と強い言葉で批判したうえで、「引き続き高速道路機構および各高速道路会社と連携し、高速道路における道路法(車両制限令)違反者に対する指導取締りを実施するとともに、悪質な違反者に対しては告発等も視野に入れた関係機関への情報提供をおこなってまいります」と、断固として許さない考えです。
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重量オーバー車の通行は特に深刻で、例えば軸重を制限値の10tよりもオーバーした20tの状態で通行すると、道路のコンクリート床版に対し、制限値最大で通行したクルマの「4096倍」という途方もないダメージを与えます。
国の試算によれば、道路の劣化の9割は、わずか0.3%の台数の重量超過車両が引き起こしているといいます。
繰り返される車限違反に対してNEXCO各社や各道路管理者は「車両制限令等違反車両取締隊(車限隊)」を配置し、サイズや重量オーバー疑いの車両をチェックし、違反が確認できれば、その場で「措置命令書」を交付しています。
措置命令書は、即座に安全な場所に移動させて停車し、積荷を減らして軽くさせたりするほか、危険な場合は「今すぐ高速を降り、許可を下すまで停車しなさい」という通行の中止を命じることもあります。
Writer: くるまのニュース編集部
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