コロナ禍でも人気のボルボ 電動化を果たした「V60 B5」と「XC60 B6」に乗ってみた
力強い走りと静粛性の高さが際立った「XC60 B6」
一方、「B6」を積むXC60はどうだったのか。
その走りはさらに力強く、しかも乗りやすい。モーターのアシストに加えて、排気の力に頼らず過給できるスーパーチャージャーの強みで、「B5」ではやや遅れを感じた踏みはじめのレスポンスもリニアになっている。
そのおかげで2トン近い重量がありながら、走りは軽やか。全体的に静粛性が高いことも印象的だった。
足まわりも、登場から時間が経過してすでに熟成されているところ、今回とくに変更は伝えられていないが、心なしか乗り心地も微妙にしなやかになり、動きの素直さも増したように感じられた。タイトコーナーではやや重く感じるステアリングも車速が高まるとほどよい据わり感になる。
グローバルでボルボの最量販モデルとなっているXC60は、日本でも人気が高く、2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したこともあるほど。ここへきて、さらにクルマとしての実力を高めた印象だ。
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今回の両車に共通して感じられた良い点として、まずISGMによりアイドリングストップ後の再始動時におけるノイズや振動が極めて小さく、より上質な走りを実現していることも大きな強みだ。
また、条件がそろうと4気筒のうち2気筒が休止するのだが、いつ2気筒に切り替わったのかまったくわからないほど違和感がなく、ごく自然な仕上がりとなっていることにも感心した。
電動化を武器に進化しつづけるボルボ。従来と見た目の変化はほぼないが、中身の変化は小さくないことを強調しておきたい。
VOLVO V60 B5 R-DESIGN
・車両本体価格(消費税込):624万円
・試乗車オプション込合計価格:728万6650円
・全長:4760mm
・全幅:1850mm
・全高:1435mm
・ホイールベース:2870mm
・車両重量:1750kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ+電気モーター
・排気量:1968cc
・駆動方式:FF
・変速機:8速AT
・最高出力:250ps/5400-5700rpm
・最大トルク:350Nm/1800-4800rpm
・モーター最高出力:10kW/3000rpm
・最大トルク:40Nm/2250rpm
・燃費(WLTC):12.8km/L
・サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン・後マルチリンク
・タイヤサイズ:235/45R18
VOLVO XC60 B6 AWD R-DESIGN
・車両本体価格(消費税込):799万円
・試乗車オプション込合計価格:873万5650円
・全長:4690mm
・全幅:1915mm
・全高:1660mm
・ホイールベース:2865mm
・車両重量:1940kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ+スーパーチャージャー+電気モーター
・排気量:1968cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・最高出力:300ps/5400rpm
・最大トルク:420Nm/2100-4800rpm
・モーター最高出力:10kW/3000rpm
・最大トルク:40Nm/2250rpm
・燃費(WLTC):11.1km/L
・サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン・後マルチリンク
・タイヤサイズ:255/40R21
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