往年の名車が蘇った!? 車名が復活したクルマ3選
近年、過去に登場した車名の復活が相次いでいます。そうしたモデルは大きくふたつに分けられ、ひとつはフィアット「500」のように外観も旧モデルをオマージュする場合と、もうひとつはまったく異なる車種として登場するパターンです。そこで、旧モデルの車名が復活したケースを、最新モデルのなかから3車種ピックアップして紹介します。
温故知新なのか、それとも安易な発想!?
近年、日本だけでなく海外メーカーでも、かつて販売していたクルマの車名の復活が相次いでいます。そして、車名が復活する際には、大きく分けてふたつのパターンがあるようです。
ひとつは、フィアット「500」やダッジ「チャレンジャー」、フォード「ブロンコ」のように、車名だけでなく外観も旧モデルをオマージュしたデザインとなっているケース。
もうひとつは、単に車名だけが復活して、デザインやコンセプトが旧モデルとは異なるケースです。
そこで、後者に該当するクルマのなかから、最新モデルを3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「スターレット」
トヨタを代表する大衆車といえば「カローラ」です。初代は1966年に発売されましたが、カローラ登場以前に大衆車として1961年に発売されたのが「パブリカ」です。
そして、1973年にはパブリカの上級モデルとして、2ドアクーペ/4ドアセダンの「パブリカ・スターレット」が登場。1978年モデルチェンジで、2BOXのハッチバックスタイルとなったFR車の2代目「スターレット」が発売されました。
さらに、1984年にはすべてが一新されたFFを採用した3代目がデビューし、軽量な車体に高性能なSOHCエンジンを搭載したグレードも設定され、スポーティなエントリーモデルとして人気となります。
1996年に5代目が発売され、1999年に後継車の初代「ヴィッツ」の誕生により、スターレットは歴史に幕を閉じました。
しかし、2020年9月1日にトヨタは豊田通商を通じて、新型スターレットをアフリカ47か国で順次発売すると発表。じつに21年ぶりにスターレットが復活することになりました。
新型スターレットは、インドのマルチスズキで生産され日本でも2020年6月まで販売されていた、スズキのコンパクトカー「バレーノ」をベースとしたOEM車です。
南アフリカ仕様ではボディサイズが全長3995mm×全幅1745mm×全高1470mmで、トヨタのエンブレムが装着されるフロントグリルはバレーノと異なる専用の意匠を採用。
搭載されるエンジンは1.4リッターガソリンで、最高出力92馬力、最大トルク130Nmを発揮し、組み合わされるトランスミッションは4速ATと5速MTとなります。
内装はバレーノに準じていますが、日本仕様よりもコストダウンを図りながらもパワーウインドウやディスプレイオーディオが設定されるなど、装備が充実。
価格は日本円で約126万円からと安価で、アフリカの地で再びスターレットがエントリーカーとして復活を果たすことになります。
●ダイハツ「ロッキー」
2019年11月に発売されたコンパクトSUVのダイハツ「ロッキー」は、かつて販売していた本格的なクロスカントリー4WD車の名前を踏襲しています。
初代「ロッキー」は、1990年に発売されたコンパクトなサイズのクロスカントリー4WD車です。日本だけでなく、北米や欧州でも販売されたグローバルカーとして開発されました。
車体の構成はラダーフレームに3ドアのボディを架装する、本格的なクロカン車では定石といえるつくりです。
サスペンションもフロントにダブルウイッシュボーン、リアはリーフスプリングを使ったリジッドアクスルとするなど、本格的な悪路走行を想定しています。
外観はスクエアでスタイリッシュなフォルムのボディで、ちょうど現行モデルのスズキ「ジムニーシエラ」を彷彿とさせる2ドアワゴンタイプに、リアのルーフからサイドウインドウが取り外せるレジントップを採用。
搭載されたエンジンは1.6リッター直列4気筒ガソリンのみとし、トランスミッションは当初5速MTだけでしたが、後に4速ATを追加しました。
初代ロッキーはコンパクトなクロカン車としては一定のニーズがありましたが、スズキや三菱とのシェア争いにはかなわず、1997年に生産を終了。そして、22年の歳月を経て復活を果たしました。
ちなみに、2020年6月に発売したSUVテイストの軽トールワゴン「タフト」も、過去に販売されていた同社のクロカン車の名前です。
できればスイフト(三菱ミラージュスイフト → スズキスイフト)を取り上げて欲しかったです。
(商標問題はなかったのでしょうか?)
あと、三菱エクリプス(クロス)とホンダバモス(バモスホンダ)も・・・。