日産新型「フェアレディZ」 主戦場アメリカ市場での“Zカー”のライバルとは?

日本車やドイツ車、英国車もZのライバルになってくる

●CHEVROLET CAMARO

「カマロ」は、1967年に初代が誕生。「マスタング」の良きライバルとして歩んできたモデルだ。

シボレー「カマロ」(写真はカマロ・コンバーチブル)
シボレー「カマロ」(写真はカマロ・コンバーチブル)

 現行モデルは2015年に登場。2000年代に公開された映画「トランスフォーマー」にもロボットに変形するマシンとして登場したこともあり、アメリカでは若い世代にとくに人気が高いという。

 エントリーグレードの最高出力275psの2リッターターボの価格は2万5000ドル(約275万円)からと、手ごろな価格からスタートする。ほかに最高出力335馬力の3.6リッターV型6気筒、最高出力455馬力の6.2リッターV型8気筒、650馬力の6.2リッターV型8気筒+スーパーチャージャーをラインナップ。最強モデルの「ZL1」は6万4700ドル(約710万円)となる。

●DODGE CHALLENGER

「チャレンジャー」は、FCAのダッジ・ブランドのスポーツカーだ。初代が1969年に誕生し、現在のモデルは2008年より発売が続くロングセラーモデルだ。

ダッジ「チャレンジャー」。現行型で3代目となる
ダッジ「チャレンジャー」。現行型で3代目となる

 エントリーは最高出力305馬力の3.6リッターV6エンジンを搭載するモデルで、価格は2万8095ドル(約310万円)。ほかに、375馬力の5.7リッターV8、485馬力の6.4リッターV8を取りそろえる。最強モデルでも価格は4万5995ドル(約500万円)とライバルよりも安価な設定だ。

※ ※ ※

 次に、もしも次世代のフェアレディZの価格が、より上のランクに上がった場合のライバルを考えてみたい。たとえば5万ドルから7万ドル(約550万円から770万円)程度と考えてみると、また別のライバルたちが登場する。

 その筆頭となるのが、トヨタの「スープラ」だ。アメリカでのスープラの価格は2リッターモデルで約5万ドル、3リッターで約7万3000ドル。価格もパワーも車格もイメージも、かなり近い存在になるはず。同じ日本車ということで強力なライバルとなるだろう。

 また、そもそも初代S30型フェアレディZは、ジャガーの1960年代のスポーツカーである「Eタイプ」がターゲットだった。

 そういう意味では、現在のジャガーの2シータースポーツカーである「Fタイプ」こそ、歴史的なライバルと呼べよう。アメリカでのFタイプの価格は、最高出力380馬力の3リッターモデルで約8万2000ドル。価格面とパフォーマンスでは、よいライバルになるのではないだろうか。

 さらにいえば、スポーツカーの代名詞的存在であるポルシェもライバルとなる。価格帯を考えると、4気筒エンジンをミドシップに搭載する「718ケイマン」が想定される。最高出力300馬力で6万ドル。パフォーマンスはより近いことが予想される。

 新世代フェアレディZのライバルは、つまりは価格次第というのが答えではないだろうか。現行モデルと同等であれば、従来どおりマスタングやカマロ、チャレンジャーといった歴史あるスペシャリティカーがライバルとなる。もう少し上の価格帯になれば、スープラやFタイプ、718ケイマンがライバルと見なされるはず。

 新世代フェアレディZの価格帯に注目したい。

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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