「SV」が3900万円!! 「ムルシエラゴ」と「ガヤルド」も限定モデルは高値安定!

ランボルギーニの一世代前のV12モデルとV10モデルの限定車の人気がどれくらいなのか、最新オークションに登場した「ムルシエラゴLP670-4 SV」と「ガヤルドLP570-4 スーパーレッジェーラ」の落札価格を見てみよう。

「スーパーベローチェ」という名の威力

 1998年にランボルギーニを自らのグループに収めたアウディにとって、もっとも優先すべき課題はモデルラインナップの刷新だった。

 1990年代のランボルギーニが、事実上唯一生産していたモデルは、12気筒ミッドシップの「ディアブロ」であり、その旧態化はアウディには非常に深刻な状況と判断されていたのだ。

●2010 ランボルギーニ「ムルシエラゴLP670-4 SVクーペ」

「SV」の称号がつくムルシエラゴは、やはりオークションでも注目が集まった(C)Bonhams 2001-2020
「SV」の称号がつくムルシエラゴは、やはりオークションでも注目が集まった(C)Bonhams 2001-2020

 とはいえまったくの新型車を白紙の段階から設計する時間的な余裕はランボルギーニにも、そしてもちろんアウディにもなかった。

 そこで考えられたのが、前モデルのディアブロのエンジニアリングをベースに、そこから2000年代に通用する12気筒リアミッドシップ車を生み出すことであった。

 つまりさらに時間をさかのぼれば、「ムルシエラゴ」は「カウンタック」以降の設計哲学を継承した、モダン・クラッシックなモデルだったことになる。

 その象徴的なパートは、基本骨格やパワーユニットの搭載方法にある。スチール製のスペースフレームを核に、パワーユニットは通常のフロントエンジン車とは逆にエンジンを最後方に、その前方にミッションを配し、駆動力はそこから前輪に向かうものと、再び180度向きを変え後輪に向かうものに分かれる。

 これは、カウンタックの主任設計者であった、かのパオロ・スタンツァーニが、究極のカウンタック像として意識し、ディアブロでビスカスカップリングのセンターデフを用いて可能になったシステムそのままである。

 640psの6.2リッターV型12気筒自然吸気エンジンを搭載する4WDモデルであることから、「LP640-4」とネーミングされた今回の出品車、進化型ともいえるマイナーチェンジ版が誕生したのは、デビューから5年後のことだった。

 搭載エンジンは6.5リッターに拡大され、最高出力は車名にあるとおり670psにまで達している。さらにここで紹介するSV=スーパーヴェローチェは、2009年3月から発売された350台の限定車である。

 1565kgという軽量性と670psのパワーで、0−100km/h加速を3.2秒という現代でも通用する加速性能を発揮した。

 この個体は245番目に生産された2010年モデルで、新車登録からわずかに2830kmを走行したのみという。

 気になる落札価格は、33万9250スイスフラン(邦貨換算約3900万円)。エスティメートが20万−25万スイスフランであったので、それを大きく上回る落札価格であった。やはり「SV」の2文字のついた限定車であるからだろう。

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