コロナ禍でバッテリー上がりなぜ急増? 「突然死」防ぐために前兆を知る方法とは

バッテリー上がりに、とくに気を付けるべきクルマは?

――バッテリー上がりに気を付けるのはどんなクルマでしょうか。

 最近多いのはドラレコによるバッテリー上がりです。とくに、駐車時の監視装置(駐車モード、パーキングモードなどの使用時)がついているドラレコの場合、設定によってはバッテリーの限界ギリギリまで使えてしまうものがあります。

 また、エンジンを切っていても、カーナビやカーステレオには「暗電流」が流れているので、電装品が多いクルマもバッテリー上がりには気を付けてください。

――暗電流とは何でしょうか。

 キーを抜いた状態でもクルマにはわずかな電流が流れています。ドラレコなどがついていなくても、キーレス電波の受信や時計を動かすための電流として流れているもので、一般的な車両で5ミリアンペアから10ミリアンペアとわずかですが、常時流れ続けている電流を「暗電流」といいます。

――乗っているクルマのバッテリーがどのような状態かを調べる方法はありますか。

 バッテリーテスターなどで診断することは可能です。バッテリーの健康状態が分かります。カー用品店のなかには無料でチェックしてくれるところもあります。

筆者(加藤久美子)のクルマのバッテリーをチェックする様子
筆者(加藤久美子)のクルマのバッテリーをチェックする様子

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 さて、筆者のクルマについているバッテリーですが、整備記録を見ると2014年秋に交換したのが最後でした。ほぼ6年間交換をしていません。

 そこで近所のカー用品店でチェックしてもらったところ、電圧は12.47V、健康状態は最低レベルの「交換」でした。

 普段使っていてバッテリーの不具合を感じることはありませんが、悪条件が重なれば、信号待ちなどで突然クルマが止まってしまうことも考えられます。

 なお、バッテリーの状態は本格的なバッテリーテスターで測るほかに、シガーソケットに差し込んで簡単に電圧だけを測る方法もあります。

 USBポート搭載のスマホやタブレット充電器を兼ねたタイプなら1000円前後で購入もできます。

 このような簡易タイプのテスターについて、前出のパナソニックお客様相談室は次のように話します。

「バッテリーに直接つないで測るバッテリーテスターとは若干数値が異なりますが(バッテリーテスターの方が高い数値になる)、目安にはなるでしょう。

 満充電の場合は12.8Vの表示となり、12.5V位になると大体半分位と考えられますので走行充電をしてください。一般的なクルマでは12Vまで下がるとバッテリー上がりの危険が高まります。

 また、測るタイミングはエンジンを切った直後ではなく(直後の温まっている状態だと13Vを超えることも)、少し冷めてから測りましょう」

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 バッテリー上がりは突然来ることもあり、猛暑を超えた後のバッテリーはとくに健康状態が悪くなっていることが多くなります。

 購入から2年以上経過している場合は早めにバッテリーのチェックをやっておきましょう。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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