プレミアムコンパクトSUVの大本命 メルセデス「GLA」と「GLB」 選ぶならどっち?
2人の未就学児を家族に持つ筆者ならどっちを選ぶ?
ドライブフィールもそれぞれの性格にあわせて差別化されている。GLAはややひきしまった足まわりにより、俊敏なハンドリングとされているのに対し、GLBは乗り心地がソフトで、動きもゆったりとしている。
ドライビングプレジャー重視のGLAに対し、GLBはコンフォート性を重視しているようだ。ただし、電子制御ダンパーにより、快適性を確保しながらも姿勢変化も抑えられており、スポーツモードを選ぶとそれなりにシャキッとした走り味にはなる。
ところで、ディーゼルはやはり重いのか、試乗車のディーゼルモデル「GLA200d 4MATIC」とガソリンモデル「GLB250 4MATIC Sports」の車両重量の差は、わずか50kgの差しかない。重さの影響はほぼ無視できる範囲として、GLBのガソリンとディーゼルが選べるエンジンの選択肢はどちらもよくできていて甲乙つけがたい。
GLA200d 4MATICに搭載された最高出力150ps/3400-4400rpm、最大トルク320Nm/1400-3200rpmを発生する新世代ディーゼルの出来は本当に秀逸で、欲しいと思ったトルクを思ったとおりに生み出してくれる。
一方のGLB250 4MATIC Sportsに搭載されたガソリンエンジンも、224ps/5500rpm、350Nm/1800-4000rpmの最高出力・最大トルクと、なかなか魅力的なスペック。
こちらも低回転域からのトルクフルな走りに加えて、踏み込んだときには爽快な吹け上がりを味わうことができる。日本仕様のGLBの上級モデルに、ディーゼルではなくあえてガソリンを組み合わせたのは、むろん経済性ではディーゼルが有利なのはいうまでもないが、より上質なドライブフィールを味わってほしいという意図が見える。
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さて、2人の未就学児を家族に持つ筆者ならどれを選ぶか?
GLAでも家族は十分に乗せられるが、乗せたいのは家族だけじゃない。SUVにはやはり利便性を求めたくなるので、それほど頻繁に使うわけではないにせよ、できればいざというときのため3列シートがあったほうがありがたいと、かねてから思っている。
ゆえにあまり迷わずGLBを選ぶ。それに乗り味もよかった。走る楽しさはGLAが上回るとはいえ、GLBだって十分。優れた快適性と正確な操縦性は申し分ない。
そして、本当はGLBに、欧州では設定があるディーゼルと4WDの組み合わせがあればそちらを選びたいところだが、2WDでもそれなりに走ってくれることに期待して、今回は試乗していないGLBのディーゼルモデルをおそらく選ぶことになりそうだ。
むろんGLBがニューモデルとして追加されたからこそ、こうしてGLAとの大胆な棲み分けも可能になったことと思う。
GLAの刷新とGLBの追加により、SUVのラインアップがますますパワーアップしたメルセデス・ベンツの、いまや国内販売においてじつに約25%を占めるようになったというSUVの販売比率は、この魅力的な2台の登場によりさらに高まりそうだ。
GLA200d 4MATIC
・車両本体価格(消費税込):502万円
・全長:4415mm
・全幅:1835mm
・全高:1620mm
・ホイールベース:2730mm
・車両重量:1710kg
・エンジン形式:直列4気筒ディーゼルターボ
・排気量:1949cc
・駆動方式:4MATIC(4WD)
・変速機:8速AT
・最高出力:150ps/3400-4400rpm
・最大トルク:320Nm/1400-3200rpm
・燃費(WLTC):16.5km/L
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤサイズ:235/55R18
GLB250 4MATIC Sports
・車両本体価格(消費税込):696万円
・全長:4650mm
・全幅:1845mm
・全高:1700mm
・ホイールベース:2830mm
・車両重量:1760kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ
・排気量:1949cc
・駆動方式:4MATIC(4WD)
・変速機:8速AT
・最高出力:224ps/5500rpm
・最大トルク:350Nm/1800-4000rpm
・燃費(WLTC):12.0km/L
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤサイズ:235/45R20
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