アウディ新型「Q3」「Q3スポーツバック」の違いはどこ? 乗って感じた受注好調の理由とは

ロール感が少なくステアリング操作に対し正確な走り

 1.5リッターガソリンターボのTFSIはやや線の細い印象もあるものの、静かでスムーズ、かつ吹け上がりが軽やか。静粛性もまずまずだ。

アウディ「Q3 35TFSI アドバンスド」の走り
アウディ「Q3 35TFSI アドバンスド」の走り

 一方の2リッターディーゼルターボのTDIは走り出しが力強く、あまり回さなくてもフラットトルクで扱いやすいのが強み。ただし、まだ下ろしてまもない試乗車のせいか、今回乗った限りではいささかエンジンの回転の上がり方が重々しかった。これはもう少し距離を走ると、印象がだいぶ変わってくることだろう。

アウディ「Q3スポーツバック 35TDIクワトロ Sライン」の走り
アウディ「Q3スポーツバック 35TDIクワトロ Sライン」の走り

 シャシに関してもいくつか違いがある。Q3スポーツバックにはニュートラルな状態でも14.8:1というスポーティなギアレシオとなり、転舵してフルロック位置では11.4:1までクイックになるプログレッシブステアリングが与えられるほか、両モデルともS lineにはスポーツサスペンションが与えられる。また、TDIにはヒルディセントコントロールが標準装備される。

 今回試乗したのはQ3がTFSIの「アドバンスド」、Q3スポーツバックがTDIの「S line」だったのだが、走りの仕上がりはどちらも秀逸であった。

 サスペンションとタイヤのハイトが異なるので、乗り味もそれなりの違いはあるが、いずれも4つのタイヤがしなやかに理想に近い状態で路面を捉える感覚が伝わってくる。

 ステアリング操作に対して応答遅れがなく、極めて正確に反応するので、ピタッと舵角が一発で決まり、つづら折りのワインディングでも動きに一体感があり、揺り返しが小さい。ロールやピッチングなどの挙動も小さく抑えられていて、よく曲がるのにGの出方は穏やか。おかげで、どちらも乗りやすくて楽しい。

 その上で、偏平タイヤを履きスポーツサスペンションの付くS lineのほうが、やや荒れた路面ではコツコツとした感触もあるが、より俊敏なハンドリングを楽しむことができるというニュアンスである。

※ ※ ※

 初期受注では2台ともに好調だという。内訳は、Q3スポーツバックのほうがやや比率が高いとのことで、多少は価格が高くても、実用性も十分でプラスアルファの装備も付き、よりアウディらしさもあることから選ばれているのは大いに納得する思い。

 もし筆者が買うとしても、Q3も捨てがたいところだが、よりスタイリッシュで魅力的に感じるQ3スポーツバックを選ぶことだろう。

アウディ「Q3スポーツバック 35TDIクワトロ Sライン」のインパネ
アウディ「Q3スポーツバック 35TDIクワトロ Sライン」のインパネ

Q3 35TFSI advanced

・車両本体価格(消費税込):464万円
・全長:4490mm
・全幅:1840mm
・全高:1610mm
・ホイールベース:2680mm
・車両重量:1530kg
・エンジン形式:直列4気筒ターボ
・排気量:1497cc
・駆動方式:FF
・変速機:7速Sトロニック(DCT)
・最高出力:150ps/5000-6000rpm
・最大トルク:250Nm/1500-3500rpm
・燃費(WLTC):14.2km/L
・サスペンション前/後:ストラット/ウイッシュボーン
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤサイズ:235/55R18

Q3 Sportback 35TDI quattro S line

・車両本体価格(消費税込):563万円
・全長:4520mm
・全幅:1840mm
・全高:1565mm
・ホイールベース:2680mm
・車両重量:1710kg
・エンジン形式:直列4気筒ディーゼルターボ
・排気量:1968cc
・駆動方式:4WD
・変速機:7速Sトロニック(DCT)
・最高出力:150ps/3500-4000rpm
・最大トルク:340Nm/1750-3000rpm
・燃費(WLTC):14.3km/L
・サスペンション前/後:ストラット/ウイッシュボーン
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤサイズ:235/50R19

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