新型「フェアレディZ」は初代をオマージュ! 新型と初代はどれだけ違う?
まだ多くの謎に包まれている新型フェアレディZ
繰り返しになりますが、新型フェアレディZはまだベールに包まれている状態で、詳細なスペックは公表されていません。そこで、まずはわかっている情報から整理します。
ボディサイズは全長4382mm×全幅1850mm×全高1310mmと、初代からふたまわりほど大きいですが、全高は20mmしか変わりません。
注目されるボディデザインはロングノーズ・ショートデッキと初代をイメージさせますが、実際は現行モデルのZ34型からのキャリーオーバーといってよいでしょう。
フロントフェイスのデイタイムランニングライトが特徴的で、240ZGのメッキフレームのヘッドライトカバーがモチーフとなっています。
また、フロントノーズ先端はスタンダードなS30型のエッセンスを継承し、Z33型のデザインをモチーフにしており、四角いフロントグリルは日産のデザインテーマであるVモーションをあえて採用していません。
サイドビューのシルエットは初代をイメージさせ、とくにリアクォーターウインドウの形状やルーフラインはZ34型を継承しつつクラシカルなS30型に近いスタイルで、Cピラーに配置されている「Z」のエンブレムもクラシカルなレタリングです。
テールランプは横長のLEDを採用し、Z32型とS30型を融合した形状で、表面はフラットながら発光部は立体的に見える仕組みになっています。
搭載されるエンジンはV型6気筒ツインターボと発表されていますが排気量や出力は不明。現行モデルは3.7リッターV型6気筒自然吸気を搭載していますから、ターボ化によってダウンサイジングされている可能性が高いとみられています。
トランスミッションは6速MTの設定が公表され、Z34型と同じくシフトダウン時にエンジン回転数を自動で合わせる「シンクロレブコントロール」が採用されているでしょう。
内装は正面のメーターパネルが液晶モニターとなり、表示モードの変更が可能と思われますが、公開されている情報ではタコメーター、スピードメーター、ブースト計、油温と油圧、水温、燃料と、ユニークなのがデファレンシャルギア・オイルの温度計も表示されています。
センターコンソールには、ナビやオーディオの操作と表示ができる大型の液晶モニターが設置され、インパネ上部には、初代を彷彿とさせる3連のサブメーターがあり、ブースト計と電圧計が左右に配置され、真ん中にはターボチャージャーの回転計が設置されているのが、新たな試みです。
内装は包まれ感のあるタイトな設計で、走りに関わる操作系はドライバーを中心にレイアウトされ、ハイテク満載ながらクラシカルな印象も醸しています。
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新型フェアレディZを総合的に見ると、ダッジ「チャレンジャー」やシボレー「カマロ」のように、古き良き時代のエッセンスと最新テクノロジーをうまく融合させているのがわかります。
先代からあまり変わっていないという意見もありますが、フェアレディZといえば、日産だけでなく日本を代表するスポーツカーです。
そのスタイルやメカニズムのレイアウトは、ポルシェ「911」のようにすでにアイコン化されていますので、大きく変わることは許されません。
クルマの電動化が急速に進んでいる状況で、12年も沈黙してきたフェアレディZが、はたしてハイブリッドになるのか、廃止されるのか議論がありましたが、どうやら初代から続く6気筒エンジンのFR駆動は継承されそうです。
早く公道で走る姿を見るのが楽しみでしかたありませんが、もうしばらく待つことにしましょう。
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