新型「N-ONE RS」も顔負けの高性能車があった!? ホンダの歴代スポーティ軽自動車5選
まさにバイクのような高性能モデルとは!?
●ライフダンク

1971年に水冷2気筒エンジンを搭載した次世代の軽乗用車、初代「ライフ」が発売されました。ところが、前述のとおり軽自動車市場からの撤退があり、わずか3年後の1974年に生産を終えます。
軽自動車市場に復活した後、ホンダはトゥデイのヒットに続く軽自動車のラインナップ拡充をおこない、1997年にトールワゴンの2代目ライフが登場。2代目は改正前の規格でしたので、わずか1年半ほどで3代目が登場しました。
3代目ライフは、女性ユーザーをターゲットに開発され、使いやすさや経済性が重視されていましたが、2000年に、最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボエンジンを搭載した派生車の「ライフダンク」が登場。
若い男性をターゲットにしたスポーティモデルで、外観ではフロントフェイスが精悍なデザインとされ、スポイラー形状のバンパーなどを採用しています。
ほかにも専用装備として強化スプリングや大径スタビライザーを装備したスポーツサスペンション、フロントにベンチレーテッドディスクブレーキを搭載。
人気が高まっていた軽トールワゴンのなかでも、スポーティさを強調した数少ないモデルで、実際の走りも高く評価されました。
しかし、トランスミッションは3速ATのみとなっているなど中途半端感は否めず、2003年に4代目ライフが登場するとライフダンクは1代限りで廃止となりました。
●Z GS

1967年にホンダは、同社初の軽乗用車「N360」を発売。当時はライバルたちが25馬力ほどだったところに、N360はオートバイの設計で培った技術を生かした、360cc空冷直列2気筒エンジンから31馬力を発揮し、大ヒットを記録。すぐにライバル車もパワーアップをおこない、パワー競争が勃発したほどです。
そして、1970年にはN360をベースとした軽自動車初のスペシャリティカー、初代「Z」を発売。ボディは2ドアクーペのみで、特徴的な造形のリアガラスハッチから「水中メガネ」の愛称で呼ばれました。
上位グレードに搭載されたエンジンはツインキャブレターが装着され、最高出力36馬力を誇り、レッドゾーンは9000rpmに設定されるなど、まさにオートバイ譲りの高回転型エンジンです。
さらに1971年1月には、フロントに軽自動車初のサーボ付きディスクブレーキを搭載し、5速MT、ラジアルタイヤ、スポーツシートが奢られた「Z GS」を追加ラインナップ。当時の軽自動車としては、かなり贅沢な装備で、性能的にも優れていたといえます。
その後、同年12月にはエンジンが水冷化され、1972年にはBピラーの無い2ドアハードトップになるなど、ビッグマイナーチェンジがおこなわれますが、初代ライフと同じく1974年に生産を終了。
1998年にミッドシップにエンジンを搭載したSUVスタイルのユニークなモデルとしてZの名前が復活しましたが、ヒットすることなく2002年に生産を終了しました。
※ ※ ※
現在、販売中の軽自動車は、ハイトワゴンとトールワゴンが主流です。そのため、ホンダ「S660」やダイハツ「コペン」など特殊なクルマ以外では、スポーティなモデルが激減してしまいました。
かつては、前出のアルトワークス、三菱「ミニカダンガンZZ」、ダイハツ「ミラ TR-XX」、スバル「ヴィヴィオ RX-R」など、高性能なモデルが数多く存在しましたが、アルトワークス以外はすべて消滅。
そうした状況のなかで登場した新型N-ONE RSは、スポーティ軽自動車復活のカンフル剤になるのではないでしょうか。
Writer: くるまのニュース編集部
【クルマをもっと身近にするWEB情報メディア】
知的好奇心を満たすクルマの気になる様々な情報を紹介。新車情報・試乗記・交通マナーやトラブル・道路事情まで魅力的なカーライフを発信していきます。クルマについて「知らなかったことを知る喜び」をくるまのニュースを通じて体験してください。

























