魔改造ポルシェ「356」は9000万円!! クラシックカーのカスタムもセンス次第!

ポルシェ「356」は、根強いファンの多いクラシック・ポルシェの代表といえるクルマだ。この356を大胆にモディファイ&チューニングしたクルマに価値があるのか。その答えを最新オークションで見てみよう。

MOMO製ホイールを装着することからプロジェクトはスタート

 2017年のSEMAショー。アメリカはもちろんのこと、世界各国から多くの出展者を集めるカスタムカーが主役のトレーディング・ショー(業者のための商談を目的としたショー)の会場に、今回紹介するポルシェ「356」はあった。

 それをポルシェ356と呼ぶことに興奮を隠せないアウトローなファンもそこには多くいただろうし、逆に顔をしかめる正統派のファンもいたはずだ。

 なぜなら、貴重なポルシェ356を世界で唯一無二のスタイルにカスタムビルドした、「MOMO 356 RSR アウトロー・バイ・エモリー」とネーミングされた、確かにアウトローな世界を狙った1台の356だったからだ。

2017年のSEMAショーで発表されたポルシェ「MOMO 356 RSR アウトロー」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
2017年のSEMAショーで発表されたポルシェ「MOMO 356 RSR アウトロー」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 RSRアウトローを製作したのは、ポルシェ356のチューニングとドレスアップでは世界的に有名な、ロッド・エモリーだ。

 エモリーは、このRSRアウトローのベースとなる半ば朽ち果てた356を2012年に発見し、そこから新しいデザインのレンダリングをSNSに投稿する。

 それにいち早く反応したのが、ステアリングホイールなどのレーシング・エクイップメントのメジャー・ブランドであるMOMOオートモーティブグループの会長である、エンリケ・シスネロスだったのだ。

 エモリーに全面的な信頼を寄せていたシスネロスからのオーダーはわずかにふたつ。

「MOMOのホイールを装着し、エグゾーストからはかつての多くのレーシングポルシェがそうであったように、排気とともに炎を吹き出すように」というシンプルなものだったという。

【画像】魔改造!! 964型「911」のエンジンを4気筒にして搭載!(30枚)

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