働く車なのにカッコよく見える!? アメリカ仕様のトラック5選
日本でも売れそう!? 個性的なピックアップトラックとは
●スバル「バハ」
1970年代の初頭、スバルのアメリカ法人から日本の本社に向けて、人気が高い小型ピックアップトラックの開発が要求されました。
そこでスバルは、1977年に初代「レオーネ4WD」をベースにしたモノコックボディのピックアップトラック、「ブラット」を発売。スタイリッシュなボディと悪路走破性の高さからヒット作になります。
ブラットはアメリカでは1987年に販売終了となり、スバルのラインナップからピックアップトラックが消滅してしまいました。
そして2003年に、「レガシィ ランカスター」(北米では「アウトバック」)をベースにした、遊び心満載のピックアップトラック「BAJA(バハ)」を発売。
バハはアウトバックの荷室上部を取り去って荷台(ベッド)とした、ダブルキャブのピックアップトラックです。
外観では専用デザインの前後バンパーにオーバーフェンダー、サイドプロテクターが装着され、よりSUVに近い イメージを強調。
当初、搭載されたエンジンは2.5リッター水平対向4気筒自然吸気のみでしたが、2004年に217馬力を誇る2.5リッターターボを追加し、トランスミッションは5速MTと4速ATが設定されています。
バハはスタイリッシュなボディとパワフルなエンジンを搭載したピックアップトラックとして、マリンスポーツやアウトドアレジャーの愛好家から人気となりましたが、2006年に生産を終了。
以降はスバルのラインナップにピックアップトラックは設定されていません。
●ホンダ「リッジライン」
ホンダは1963年に、DOHCエンジンを搭載した軽トラック「T360」を発売し、4輪自動車メーカーとしての歴史が始まりました。そして、1965年には、やはりDOHCエンジンを搭載するピックアップトラック「P700」(後に「P800」)を発売。
しかし、どちらも販売は低迷してしまい、以降は実用的なSOHCエンジンを搭載する軽トラックに注力したことで、1968年以降はピックアップトラックの販売をおこないませんでした。
それから37年後の2005年に、ホンダは北米で中型スポーツユーティリティトラック(SUT)に分類される初代「リッジライン」を発売。
ボディサイズは全長5253mm×全幅1976mm×全高1786mm、ホイールベース3099mmと、ホンダがそれまで製造したなかでも、もっとも大きなクルマとしてデビューしました。
多くのピックアップトラックがラダーフレームとするなか、リッジラインはモノコックシャシを採用することで、キャビンとベッドが一体となった、斬新でスタイリッシュなフォルムを実現。
最大積載量500kgを誇るベッドの下には、通常のトランクと同じように施錠できるスペース「イン・ベッド・トランク」を備えるなど、ユニークなアイデアを採用しています。
搭載されたエンジンは3.5リッターV型6気筒VTECで、最高出力253馬力を発揮し、トランスミッションは5速ATのみ。
駆動方式は4WDとされ、SUTらしく高い悪路走破性能を発揮しながらも、ピックアップトラックでは珍しい4輪独立懸架の採用によって、乗り心地の良さが高く評価されました。
2016年に現行モデルの2代目にバトンタッチ。個性的だった初代に対して比較的オーソドックスな外観に一新され、2017年には「北米トラック・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
※ ※ ※
本文中にも登場するRVブームの頃は、日産、トヨタだけでなく、三菱やマツダ、いすゞからも4WDのピックアップトラックが販売されていました。
しかし、ブームの終焉とともに急激に数を減らし、現在に至ります。
4WDのピックアップトラックは、機能美という点でクロスカントリー4WD車に通じるものがありますが、普段使いでは乗用車に比べてネガティブな要素もあり、アメリカのように普及するのは難しいでしょう。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。