203万円以上の新車が危険!? 7割の人が好きな新車臭 「シックカー症候群」の正体
各自動車メーカーからも、VOC対策への注意喚起が
シックカー症候群の症状を抑えるためには、どういった対策に取り組むべきなのでしょうか。
前述のとおり、シックカー症候群のおもな原因は、クルマの揮発性物質によるものなので、車内環境を改善することが重要になります。
そのためには、「十分な換気をおこなう」「クルマのエアコンのフィルターを掃除して小まめに取り替える」「メーカーなどに使用化学物質について確認する」といった行動が重要です。
とくに、揮発性の高い接着剤のニオイを取り除くためには、車内を乾燥させるのが効果的だといいます。
天気のいい日に車内の換気をおこなう以外に、ぬるま湯で濡らしたタオルで車内全体を拭くのもニオイを除去に効果的で、市販されている光触媒スプレーの使用もおすすめです。

また、シックカー症候群は社会的な環境問題として数あるメディアでも取り上げられていることから、トヨタ・日産・ホンダをはじめとする国内メーカーでも、それぞれVOCへの対策が進められています。
代表的なVOCの対策について、ホンダは次のように説明しています。
「VOCは、近年シックハウス症候群など人体に影響を及ぼすものとして注目されています。
社団法人日本自動車工業会は、自主取り組み目標として、厚生労働省が定めたホルムアルデヒドをはじめとする13物質の室内濃度指針値を、乗用車については2007年度発売の新型車から、トラック・バスなどの商用車については2008年度発売の新型車から満たすことにしています。
ホンダは、内装部品の素材や加工法、接着剤の見直しにより、ホルムアルデヒドやトルエンなどのVOCの揮発量を抑制することに加え、排ガス臭や花粉などの除去性能に優れた『高性能脱臭フィルター』の採用により、車室内の臭いや刺激臭を低減し、空気質を改善しています」
※ ※ ※
ホンダのVOC対策で取り上げられていたように、厚生労働省でも室内空気中化学物質の室内濃度指針値及び標準的測定方法について基準を設けています。
新車のニオイが気になる場合は、換気を徹底、タオルでの水拭き、光触媒スプレーの利用などにより気軽に軽減できるため試す価値はありそうです。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。






