1人で乗るには十分! 中古なら50万円以下で買える「足グルマ」5選
実用性の高い足グルマも存在
●マツダ「デミオ」
1990年代のマツダは経営難で、当時流行していたミニバン市場やSUV市場でも遅れをとっていました。
そんななか既存のコンポーネンツを流用し、短期間で開発されたコンパクトワゴンが、1996年に登場したのが初代「デミオ」です。
一般的な機械式駐車場に入れる高さ制限は平均1550mmでしたが、人気だったミニバンはことごとく全高オーバー。
そこに目を付けたデミオは、全長3800mm×全幅1650mm×全高1500mmという高さを実現し、さらに2列シートのワゴンながらフルフラットにできるシートアレンジを採用したことでヒットモデルになりました。
エンジンは、フォード「フェスティバ」やオートザム「レビュー」と同じ1.3リッター/1.5リッターエンジンを搭載し、プラットフォームも共用することでコストと開発費を抑えています。
そのヒットを受けて2002年には2代目へとフルモデルチェンジ。17年ぶりに刷新された「マツダ DYプラットフォーム」を採用し、剛性だけでなく商品力をアップしました。
全長3925mm×全幅1680mm×全高1530mmとわずかにサイズアップしましたが、エンジンは新開発の1.3リッター/1.5リッターエンジンとなり、燃費や環境性能も向上させます。
大きな転機が訪れたのは、2007年に登場した3代目からです。それまでの小型ステーションワゴン的な背の高いスタイルをやめて、コンパクトカーの主流である一般的なハッチバックスタイルを採用します。
ライバルたちを尻目に全長3885mm×全幅1695mm×全高1475mmとわずかなサイズアップで留め、実験的なミラーサイクルエンジンなども搭載して差別化を図っていました。
2011年のマイナーチェンジでは、マツダの次世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を採用。内燃エンジンでも低燃費を実現させただけでなく、電気自動車「デミオEV」(リース販売)のベースになるなど、「マツダのコンパクトカー」として認知されています。
2014年には、4代目へと進化。現在のマツダ車に共通する「魂動デザイン」を取り入れ、さらにクリーンディーゼルをエンジンラインナップに加えるなど、さらに魅力的なコンパクトカーへと進化しました。
なお、2019年からは海外でのネーミングと統一され、「マツダ2」という車名になりました。
デミオを足グルマとして購入するなら、3代目(2007年から2014年)がオススメです。新型プラットフォームを採用して全体の性能がアップしており、デザインもシンプルで飽きのこないものとなっており、安全性も必要十分です。
装備の充実したグレードでも50万円以下で中古車が選べます。燃費もよく、経済的で満足感も高い足グルマの筆頭と呼べるモデルだといえます。
●ダイハツ「エッセ」
「足グルマ」と聞いて軽自動車を連想する人は多いでしょう。「シンプル・イズ・ベスト」なクルマとして2005年の年末にデビューしたダイハツ「エッセ」は、魅力的な1台に仕立てられています。
内装ではあえて鉄板を残すデザインを採用し、デザイン性とコストダウンを両立。鉄板むき出しのデザインは車重700kg台という軽量化にもひと役買っていて、新開発の660ccエンジンと相まって予想以上にキビキビと走ります。
駆動方式は2WD(FF)と4WD、トランスミッションも5速MTと速3AT、4速ATがグレードによって選べました。
全長3395mm×全幅1475mm×全高1470mmというボディサイズで、ハイトワゴンスタイルを採用したことで頭上空間に余裕があり、カジュアルな印象でした。
シンプルさが特徴のエッセでしたが、2011年に実質的な後継モデルとなる「ミライース」へと受け継がれ、中古車市場ではすっかり目立たない存在になっています。しかし、その目立たなさが足グルマとして最適なのです。
足グルマとしての最大の魅力は、中古車価格の安さに尽きます。2009年のマイナーチェンジ前の初期型であれば、車両価格は5万円からと超格安。
通常この低価格帯では軽自動車でも商用車しか選べませんが、エッセはバンパーやドアミラーもボディ同色というおしゃれさにもかかわらず、モノによっては税金など諸経費込みでも20万円あればお釣りがきます。
エアコンやパワステなども標準装備なので、厳しい暑さや突然天気が変化しても快適。まさに「移動するパーソナルスペース」的な使い方ができる1台です。
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かつて人気が高かったモデルも、時間が経過すれば格安で入手することが可能です。気軽に楽しめる「足グルマ」を味わってみてはいかがでしょうか。
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