三菱「パジェロ」復活はある? 決算で明らかになる次期モデルの行方とは

今後は東南アジア市場メイン? 次期型「パジェロ」復活もある?

 総合して考えると、当面の三菱に起死回生のヒット作になりそうなモデルは見当たりません。

 むしろ2020年6月に岐阜のパジェロ製造を閉じたり、開発予算を削減したり、赤字のディーラーを閉めるなど縮小均衡策で赤字幅を抑えようとしているように見えます。2年くらいすると、今より規模が小さい三菱になってしまっているかもしれません。

 今回の決算報告を読み解くなら、次の方針が考えられます。

 1) 三菱で独自開発するのはエクストレイルをベースとするアウトランダーPHEVのみ。
 2) それ以外は日産またはルノーのOEMモデルになる。
 3) 三菱のブランドを残すが主要市場は東南アジア。
 4)現行モデルの販売を続ける。
 5) 小さい規模の企業にして黒字化を目指す。

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 参考までに書いておくと、2020年7月上旬から三菱自動車の株価は不思議な相場展開になっており、少なく見積もって20%以上の株が波乱なく粛々と動いています。

 三菱グループが集めているということだと思います。したがって三菱が経営破綻したり、買収されることは99%考えにくく、縮小均衡は寂しいけれど、無くなる心配は無いです。

 また、東南アジア市場では2022年以降に新車ラッシュが続くといい、2022年にピックアップトラックの次期型「トライトン」、2023年に東南アジア市場で人気の現行「エクスパンダー」のHEV車、そして次期型エクスパンダー、次期型パジェロスポーツが続くと決算報告資料にあります。

 そして気になるのが新型車とだけ書かれた2台のシルエット。1台は少し小ぶりなSUVと見られ次期型「RVR」ではないかと予想。

 もう1台はシルエットを見る限りパジェロスポーツに似たボンネットながらショートボディとなれば、生産終了がニュースになったばかりですが、これは次期型「パジェロ」の復活かもしれません。

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Writer: 国沢光宏

Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。

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