図柄入りご当地ナンバー「松戸」なぜ人気? 17種のなかで申込件数トップの理由とは

2020年5月11日から、地方版図柄入りナンバー(図柄入りご当地ナンバー)の第二弾の交付が開始されました。直近の累計申し込み数では、朱雀のデザインで人気の高い奈良の「飛鳥」を抑え、千葉の「松戸」ナンバーが首位となっていますが、松戸が最多となった理由は一体なんだったのでしょうか。

17地域で第1位!「松戸」ナンバー人気の理由とは

 2020年5月11日から、全国17の地域で地方版図柄入りナンバー第二弾の交付が開始されました。第二弾は4月13日から事前申し込みが開始されていましたが、図柄入りナンバープレートの累計申し込み件数(6月22日10時時点)では、17地域のなかで千葉県の「松戸」が1688件でトップ、次いで奈良県の「飛鳥」が1674件となっています。

 朱雀のデザインで人気の「飛鳥」を抑えて「松戸」が最多となった理由はどこにあったのでしょうか。

「松戸」の地方版図柄入りナンバー(画像提供:松戸市役所)
「松戸」の地方版図柄入りナンバー(画像提供:松戸市役所)

 地方版図柄入りナンバーは、国土交通省がクルマのナンバープレートのさらなる活用方策として、地域独自の図柄がデザインされたナンバープレートの導入をおこなうもので、第一弾では「くまもん」や「広島カープ」とコラボした図柄が話題となりました。

 ナンバーの交付自体は陸運局などがおこないますが、ご当地ナンバーのPRは各自治体が主導しておこなっており、なかでも第二弾で人気の高い松戸ナンバーのPRを進める千葉県の松戸市では、市の関連施設で松戸ナンバーが誕生することを告知するポスターの掲示やチラシの配布をおこなったり、市内外から多くの人が集まるイベントへのブース出展などの活動もおこなったりしていました。

 その狙いや、全国で申し込み件数が最多になった理由について、松戸市役所政策推進課に聞きました。

――図柄入りナンバーが増えることの効果についてお教えください。

 本市の図柄には、市民の方々に馴染み深い名所「常盤平さくら通りの桜」「本土寺のあじさい」「矢切の渡し」をモチーフにしており、全国に本市の魅力を発信することができます。

 市民の皆さまには、図柄入りナンバープレートを付けることで、本市への愛着や誇りをさらに深めていただくことにもつながります。

 また地域のなかで図柄入りナンバープレートを目にする機会が増えることで、自動車ユーザーのみならず多くの市民が愛着や誇りを感じ、シティプロモーションの促進につながるものと期待しております。

――周知のために、どのような取り組みをされましたか。

 本市では、ご当地ナンバーの実現に向けた取り組みとして、市民の皆さまの意向を把握すべく2017年8月に市民意識調査を実施しました。

また図柄の募集に当たっては、多くの方に興味をもってもらうため、2018年に全国公募を行い、142名の方から221作品の応募をいただきました。

 図柄の選考に至るまでには、デザインに専門的識見を有する者や関係機関の職員等を委員とした選考委員会を設置するとともに、市民人気投票を実施いたしました。

 その他、市内外から多くの人が集まるイベント「松戸まつり」へのブース出展、広報まつどへの掲載、ホームページやSNSでの発信、チラシ及びポスターの配架等を通じて周知を進めているところです。

――図柄入りナンバープレート申し込み者が全国最多となった要因は、何だと思われますか。

 本市の図柄には「常盤平さくら通りの桜」「本土寺のあじさい」「矢切の渡し」をバランスよく配置しており、図柄が幅広い年齢層からの支持を得ていることが要因のひとつとして考えられます。

 また継続した周知啓発活動を通じて、ご当地ナンバーの導入に関する市民の関心も高く、申し込み開始当初から件数が好調に推移しておりました。

 最近では、市内で図柄入りナンバープレートを見た方による問い合わせも増えており、図柄の支持と周知啓発による好循環が生まれているものと推測します。

※ ※ ※

 2017年に実施した市民意識調査は、松戸市に居住する20歳以上の男女を無作為抽出した3000人を対象に実施したもので、その回答では約8割がご当地ナンバーを歓迎していたそうです(どちらでもよい及び無回答を除いた割合)。

 松戸市は東京の葛飾区と江戸川を挟んだ東に位置し、人口49万9196人、世帯数24万2525世帯(2020年6月末時点・住民基本台帳人口)の街。多くの市民が歓迎していたご当地ナンバーなだけに、申し込み件数が多いのもうなずけます。

 また松戸市では「走る広告塔」として公用車にも「松戸版図柄入りナンバー」の取り付けを順次進めていくとのことでした。

 なおご当地ナンバーは、開始直後は自治体関係者がまとめて申し込むことも想定され、一時的に数値を押し上げることも考えられますが、松戸市によれば公用車の実際の取り付け台数は約20台(2020年7月7日時点)とのこと。

 これだけでは全国1位にする数とはいえず、純粋に松戸市民が図柄入りナンバーを選んでいると思われます。

 また、フルカラー版の図柄入りナンバープレートにするには、申し込み時に1000円以上の寄付が必要となっていますが、この用途については「松戸市のPR、観光振興、地域振興へ活用していく予定ですが、具体的には今後検討を進めてまいります」とのことでした。

【画像】付けるならどのナンバー? 図柄入りご当地ナンバー第2弾を全部見る(20枚)

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5件のコメント

  1. 実家が松戸です。死んだ父親も習志野ナンバーから野田に変わった際、何で野田なんだーって嘆いていた。(笑) 松戸からみたら野田って、田舎じゃない、その反発です。(笑)

  2. 松戸も飛鳥もカッコいい!
    それに比べて京都はダサい!
    あれはつけようと思えない。
    早くデザイン変更してくれないかなぁ。

  3. 4月から新しい全国共通の図柄ナンバー交付開始ですね。5年間の期間限定とか。
    今日3/23に国交省で新たなご当地ナンバー募集の検討会とか。秋田とか色々なところが名乗りを挙げる予定らしいですね。

  4. 字光式の図柄ナンバーはできませんか?

  5. ↑ まるくん@さんのご意見が真相と思われ。
    「純粋に松戸市民が図柄入りナンバーを選んでいる」というこの記事は大間違いです。

    その昔、野田が速攻で陸運局事務所の候補地を用意し、
    候補地ライバルの柏に「柏にはサッカーチームがあるじゃないか」と反発し、
    強力な誘致活動を繰り広げました。
    全国的には知名度が低く県内でも醤油のイメージしかない野田ナンバーに対して、
    松戸、流山、柏の市民からは反対の声が多く上がりましたが、野田が押し切り。
    結果、我が家の車も買替時に習志野から野田へ。ホントウにがっかりしました。
    その後は柏ナンバー、松戸ナンバーができるたびにナンバー変更が殺到しています。

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