マツダ3代目ロードスターは初の3ナンバーモデルへ! 世界最速の電動ルーフ仕様も登場
ロードスター初の電動ルーフモデルも設定
2006年8月には、電動でルーフを開閉することができる「パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」を追加設定。
このルーフは、フロントルーフ、ミドルルーフ、リアウインドウの3つに分割されており、これらが電動でZ型に折りたたまれながらシート後方のキャビン内収納スペースに格納される構造で、世界初のものとなっていました。
また、開閉速度も約12秒と当時では世界最速を誇っており、より気軽にオープンエアモータリングを楽しむことができるモデルとして幅広いユーザーに支持されるモデルとなっています。
なお、ルーフ部は専用スペースに格納されるため、電動ハードトップ車でありがちなトランクスペースがほぼ埋まるということもなく、重量増もソフトトップに比べてわずか37kgに抑えられていたため、ロードスターらしさがほとんど失われていなかった点も人気を博した理由のひとつかもしれません。
その後、2008年12月にはマイナーチェンジを実施し、内外装のリファインのほか、MT車はレブリミットを7500回転へ引き上げ、高回転域での伸び感を向上。
また、フロントのロールセンター高を下げ、自然なロール感とリニアな応答性を向上させるなど、更なる進化を見せます。
ロードスター生誕25周年となった2014年5月には「25周年記念車」を発売。RHTのMTモデルをベースに、ソウルレッドプレミアムメタリックの外装とブリリアントブラックのルーフ、Aピラー、ドアミラーを持ち、オフホワイトの内装を持つスペシャルなものでしたが、特筆すべきはエンジンです。
ピストン、コネクティングロッド、フライホイールなど、エンジンの回転系部品を厳選し、よりスムーズなフィーリングとサウンドを実現したこだわりのモデルで、世界限定1000台で、日本ではわずか25台のみが販売された幻のモデルでした。
そして同年9月には、日本、アメリカ、スペインの世界3か所で同時に4代目となる次期型ロードスターを公開。これはユーザー参加型のイベントとなっており、先着順で申し込んだ熱心なファンがその瞬間を共有するという画期的な試みでした。
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歴代ロードスターのなかではやや不人気な印象のある3代目NC型ではありますが、新たなユーザー層を取り込んだという点では非常に大きな功績を果たしたモデルといえます。
実際に乗ってみるとロードスターらしさはしっかり継承されており、初めてのスポーツカーとしても最適かもしれません。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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