時代が変わっても残るスポーツカー かつての販売戦略と異なるワケとは
スポーツセダンが復権の兆し? スポーツカーは手が届きやすいのが重要?
日本でのスポーツカーは一部のクルマ好きニーズを満たす存在になりつつありますが、スポーティモデルとしては再注目されているといいます。
トヨタ「クラウン」、「カムリ」、日産「スカイライン」は、フルモデルチェンジやマイナーチェンジなどでスポーティなデザインや走行性能を付加価値として付けることで、若者から支持されているようです。
とくにスカイラインは、ガソリン車の販売構成においてスポーティグレードの「400R」が半数を占めるほど人気があるといいます。
この理由について、日産の販売店スタッフは次のように話します。
「400Rはかつてのスポーティなスカイラインを彷彿とさせる仕様で、40代から50代の男性に人気があります。これは、かつてスポーツカーなどに乗っていた人が『外見は普通のセダンで中身は速い』という世間体と自分の好みがマッチしている部分が好評なようです。
30代の男性からは『スポーツカーは使い勝手が制限されるが、セダンであれば人も荷物も載せられるうえに速いのが良い』という声もありました」
また、かつてのスポーツカーやスポーティモデルは、現在の新車価格よりも手の届きやすい価格帯で販売されていたことも人気だった要因のひとつです。
そのため、86やBRZの中古市場の相場が下がってきたことで、20代の購入者が徐々に出てきているといいます。中古車販売店のスタッフは次のように話します。
「2012年に発売された初期の86が100万円、2016年のマイナーチェンジ後が200万円と価格が下がってきたこともあり、若い男性が購入する機会が増えてきたと感じます。
また、BRZは同じ状態の86よりも価格が抑えられるため、BRZを購入して自分好みにカスタムする人も以前よりは多くなっています。
若い人は、昔も今もお金をあまり持っていないので、好きなクルマを出来るだけ安く購入したいというのは変わらないものです。そのため、R35型GT-Rや新しいスープラが若いクルマ好きの手元に届くにはまだまだ時間が掛かると思います」
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スポーツカーはいつの時代も男心をくすぐる存在ですが、技術の進歩によりかつてほど身近な存在ではなくなっているようです。
そんななか、日産は2021年以降に次期型フェアレディZの登場を正式にアナウンスしています。公開されたシルエットは、初代フェアレディZ(S30型)を彷彿させますが、その性能や価格がどうなるのか注目せずにはいられません。
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