GS無き後の弟分は超絶進化!? レクサス新型「IS」大幅改良の中身とは

新型ISの中身はどう変わったのか

 パワートレインは、3.5リッターV型6気筒、2.5リッター直列4気筒+モーターのハイブリッド、2リッター直列4気筒ターボのラインアップに変更はありませんが、ハイブリッドはよりモーターを積極的に使う制御、ターボ車はトランスミッションの制御に変更があります。ちなみに、3.5リッターV型6気筒はいまやこのクラスでは貴重な存在となった「自然吸気のV6エンジン」です。

 シャシは、TNGAの最新プラットフォームではなく従来型プラットフォームの進化版です。車体側はサイドラジエターサポートの補強、フロントメンバーのスポット打点追加に加えて、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化。

 サスペンション周りは、アルミ製ロアアームやスウィングバルブショックアブソーバー(ノーマル系)、19インチタイヤの採用やホイール締結をハブボルトに変更など大きく手が入っています。

 ちなみに新型ISはニュルを模したテストコースを備える「Toyota Technical Center Shimoyama(愛知県)」で鍛えられた初のレクサスとなります。

 開発者は「数値よりも感性を重視」をテーマに厳しい環境で鍛え上げたことで、「あらゆる走行シーンで減速、操舵、加速がシームレスに繋がる乗り味を作り上げた」と自信を見せていますが、外観デザインと同じように激変レベルを期待したい所です。

「走り」に関するさまざまな部分に手を入れた新型「IS」
「走り」に関するさまざまな部分に手を入れた新型「IS」

 安全支援システムは単眼カメラ、ミリ波レーダーの性能がアップされた最新スペックの「Lexus Safty System+」を搭載。

 LSにも採用されたドライバー異常時停車支援システムも追加されていますが、個人的には電子式パーキングブレーキ採用でISのウィークポイントのひとつだったACCが全車速対応式になったのは嬉しい進化ですが、その一方でせっかくヘッドランプを刷新したにも関わらず普通のAHSなのが残念な所です。

 かつて、3代目LSが2012年に大幅改良された際に、フルモデルチェンジとマイナーチェンジ間にあたる「メジャーチェンジ」と呼んでいましたが、新型ISの変貌っぷりはそれ以上で、ISの「コンパクトFRスポーツセダン」というコンセプトがより色濃くなったと思っています。

 欲をいえば「ここまでやるならTNGAを用いて全面刷新でもよかったのでは?」と思う部分もありますが、レクサスは「選択と集中」のなかで、ゼロスタートよりも「知り尽くしたリソースを使いこなす」という道を選んだのでしょう。

 その是非に関しては、「RC F(2020年モデル)」の進化度合いから推測すると、期待値はかなり高いです。そんな新型ISの日本での発売は今年の秋ごろと発表されています。久々に日本車のカッコいいセダンが登場しました。

【画像】イケメン度MAX!? ささっと新型ISを見る!(40枚)

【2024年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

1件のコメント

  1. I own a Lexus gs 450 h since 2016. It is the best car I have ever owned in 40 years better than any German premium car.

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー