「えっ、小1を乗せちゃダメなの?」 自転車の“子乗せ”ルール ついに「制限拡大」なるか!? 警察庁が「基準見直し」検討へ

自転車に同乗させていい「子ども」の基準について、警察庁が見直しを検討していることが明らかになりました。現在は「小学校入学前までの子ども」という基準がありますが、今後どのように変わるのか、その動向が注目されています。

ルール上は「小学校就学前までの子ども」だが…保護者から基準拡大を求める声

 2026年4月1日から、自転車の交通違反に対してもクルマやバイクなどと同様に「青切符」制度が導入されました。

 この青切符制度は、16歳以上の自転車運転者が交通違反をして青切符を交付された際、一定期間内に反則金を納めると刑事手続きに移行することなく交通違反が処理されるというものです。

 たとえば自転車で「一時不停止」の交通違反をした場合、反則金5000円を金融機関で納付すれば、運転者が刑事罰に問われることはありません。また、自転車は運転免許が必要な乗りものではないため、違反点数は加算されません。

 警察庁によると、青切符制度の導入後1か月間で交付した青切符の件数は2147件であり、違反の内訳は「一時不停止」が846件、「携帯電話使用」が713件、「信号無視」が298件、「遮断踏切立ち入り」が156件、「通行区分違反(右側通行)」が63件などという結果でした。

 このような状況の自転車青切符制度ですが、制度導入を機に自転車ユーザーからの問い合わせが増えているのが「何歳までの子どもを自転車に同乗させていいのか」という疑問です。

自転車に同乗可能な子どもの基準について見直しが検討されている(画像はイメージ、ucchie79/PIXTA)
自転車に同乗可能な子どもの基準について見直しが検討されている(画像はイメージ、ucchie79/PIXTA)

 自転車の二人乗りは、ブレーキの効きが悪くなったりバランスを崩して転倒したりする危険性があるため原則として禁止されており、これに違反すると「軽車両乗車積載制限違反」として反則金3000円の対象となります。

 ただし、小さな子どもを自転車の幼児用座席に同乗させることに関しては、各都道府県の道路交通規則によって「小学校就学の始期に達するまでの者(いわゆる小学校入学前の子ども)」に限り、認められています。

 また、自転車の幼児用座席の使用目安について製品安全協会は、自転車の前方座席が「1歳以上4歳未満・身長100cm以下・体重15kg以下」、後方座席が「1歳以上で小学校入学前まで・身長120cm以下・体重24kg以下」と定めており、子どもの年齢や体格によって同乗できる場所が異なります。

 なお、以前は同乗できる子どもの年齢を「6歳未満」と定めていたものの、そうすると6歳を迎えた未就学児を自転車で保育園や幼稚園に送迎できなくなるという問題があり、2020年~2021年にかけて、現行の基準に拡大されたという経緯があります。

 現行の基準に照らすと、小学生以上の子どもを同乗させた場合は法令違反に当たります。

 しかし、自転車を利用する保護者からは「小学校低学年の子どもを乗せてはいけないのか」という声や「障がいのある子どもを乗せて運転したい」といった要望が多く寄せられてきました。

 これを受けて一部政党では、自転車に同乗できる子どもの基準について見直しを検討するよう国に働きかけており、2026年5月14日には赤間二郎国家公安委員長が記者会見の中で次のように述べました。

 「今回の要望も踏まえ、幼児用座席の安全基準を定める団体との意見交換や、同乗するお子様の違いによる走行の安定性の確認等をおこなうなどして、見直しの可否について検討を進めるよう、警察庁を指導してまいりたいと考えております」

 警察庁は今後、自転車の安定性や転倒リスクなどの検証をおこなったうえで、同乗する子どもの範囲についての意見をまとめ、各都道府県警察に通知する方針です。

※ ※ ※

 自転車の交通違反の取り締まりに関して、警察は交通事故の原因となるような危険性・迷惑性が高い悪質・危険な違反だった場合に検挙する考えを示しています。

 つまり小学生の子どもを自転車の幼児用座席に同乗させていた場合でも、直ちに取り締まりの対象となるわけではありませんが、保護者からは不安や戸惑いの声が上がっています。

 子どもの同乗がどこまで許容されるのか、今後の動向に高い関心が寄せられています。

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Writer: 元警察官はる

2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。

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