この先二度と出ない!? ちょっと前の国産大排気量 ハイパワーセダン3選

かつて、ファミリーカーやパーソナルカーとして隆盛を誇っていたセダンですが、現在は激減してしまいました。なかでも大排気量のエンジンを搭載したモデルは、もはや絶滅寸前です。そこで、ちょっと前まで販売されていた大排気量セダンを3車種ピックアップして紹介します。

自動車税は高いけど魅力的なハイパワーセダン

 ミドルクラス以上のセダンは、かつてファミリーカーやパーソナルカーとして高い人気を誇っていました。しかし、近年は人気の低迷から各メーカーのラインナップから激減しています。

いまや絶滅危惧種となった国産大排気量セダンたち
いまや絶滅危惧種となった国産大排気量セダンたち

 なかでもターボエンジンの普及によって、大排気量の自然吸気エンジンを搭載したモデルは、絶滅しそうな状況です。

 そこで、ちょっと前まで販売されていた大排気量自然吸気セダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイライン 370GT」

ターボのイメージが強い「スカイライン」で、最後の大排気量NAの「370GT」
ターボのイメージが強い「スカイライン」で、最後の大排気量NAの「370GT」

 現行モデルの日産「スカイライン」のパワーユニットは3.5リッターハイブリッドと3リッターツインターボエンジンとなっていますが、2006年に登場した12代目では、シリーズ最大排気量の3.7リッター自然吸気エンジンを搭載したモデルが存在。

 2008年のマイナーチェンジで、それまでの3.5リッターV型6気筒エンジンを、「フェアレディZ」などと同じ3.7リッターV型6気筒エンジンに換装し、最高出力は330馬力を誇ります。

 さらに、出力の増大とともにアクセルに対してエンジンのレスポンスも向上させ、大排気量自然吸気ならではのよどみない豪快な加速を実現。

 外観はフロントからリアまで抑揚のある流麗なフォルムを採用し、内装は重厚かつ高い質感で、プレミアムセダンにふさわしいものとなっています。

 足まわりにはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクを採用し、サスペンションアームやリンク類にアルミ素材を多用するなど、高い運動性能と優れた乗り心地を両立しています。

 また、「Type S」は、シャープなハンドリングを実現するスポーツチューンドサスペンションを設定するなど、スカイランのコンセプトあるスポーティセダンという一面を高めたグレードとなっています。

●レクサス「IS F」

423馬力という大出力を誇るスーパーセダン「IS F」
423馬力という大出力を誇るスーパーセダン「IS F」

 1989年に北米で展開が始まったトヨタの高級車ブランドであるレクサスは、2005年から日本でも展開され、当初のラインナップでエントリーモデルだったのが4ドアセダンの「IS」です。

 初代ISは日本名「アルテッツァ」と同一車でしたが、2代目からはレクサス専用車として開発。そして2007年に、ISをベースとした高性能モデルである「IS F」を追加ラインナップしました。

 エンジンは、フラッグシップモデルの「LS600h」用5リッターV型8気筒自然吸気を搭載し、専用チューニングを施したことで最高出力423馬力を発揮。

 トランスミッションは「LS460」用の8速ATの改良型で、1速以外のギアをほぼロックアップすることでDCTにせまるダイレクト感と変速速度を実現しています。

 また、外装もIS F専用にワイドフェンダーとし、巨大なエンジンを収めるためにボンネットが専用となり、フロントフェイスも独自のデザインで、特別なモデルということをアピール。

 ブレーキやサスペンション、タイヤに至るまで専用設計され、後につづく「Fシリーズ」と同様に、サーキット走行も可能なマシンとして仕立てられていました。

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