昔は憧れの存在だった!? 色褪せない魅力がある国産大型クーペ3選

かつて隆盛を誇っていたクーペですが、いまでは激減してしまいました。現行モデルでは大型で高価なモデルが、わずかながら生き残っていますが、昔は数多く存在。そこで、往年の国産大型クーペを3車種ピックアップして紹介します。

ビッグサイズならではのスタイリッシュなクーペを振り返る

 現在、日本の自動車市場ではクーペは絶滅危惧種です。とくに小型なモデルはほとんど無くなり、現在はわずかに大型で高価なモデルが生き残っています。

クーペが人気だったころに誕生したモデルたち
クーペが人気だったころに誕生したモデルたち

 一方、かつては大型クーペといえばパーソナルカーとして人気があり、トヨタ「クラウン」や日産「セドリック/グロリア」といった高級車にもクーペをラインナップしていたほどです。

 そこで、美しいフォルムに定評がある、往年の国産大型クーペを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイラインクーペ」

抑揚のあるフォルムが印象的な「スカイラインクーペ」
抑揚のあるフォルムが印象的な「スカイラインクーペ」

 1957年にデビューした初代プリンス「スカイライン」に、派生車として日本初のスペシャリティクーペ「スカイライン スポーツ」が1962年に登場しましたが、ほぼハンドメイドでつくられ超高額だったことから短命に終わりました。

 その後プリンスと日産が合併してから、スカイラインは4ドアセダンと2ドアクーペをラインナップし、代を重ねていきます。

 そして、2006年に発売された12代目スカイラインでは、2007年にスカイラインクーペが登場。

 全長4655mm×全幅1820mm×全高1390mmの起伏に富んだ迫力あるデザインのワイドボディに、最高出力333馬力を発揮する3.7リッターV型6気筒エンジンを搭載。リアを駆動し、トランスミッションは5速ATだけでなく6速MTも設定されました。

 サスペンションはセダンと共通のフロントにダブルウイッシュボーン、リアにマルチリンクを採用し、優れた乗り心地とコーナリング性能を発揮。

 さらに、中速域ではクイックなハンドリング、高速域では滑らかなレーンチェンジを実現する、日産独自の「4WAS」(4輪アクティブステア)が装備されています。

 内装は手縫いの平行ステッチを施した本革巻ステアリングや、AT車のパドルシフトに軽量なマグネシウム製を採用するなど、高級スポーツクーペにふさわしい仕上がりの高さを見せていました。

 なお、この12代目をもって、スカイラインクーペは消滅してしまいましたが、北米などで展開しているインフィニティブランドでは継続して販売されています。

●ホンダ「レジェンドクーペ」

大型なボディを巧みなデザインによって美しく仕上げた「レジェンドクーペ」
大型なボディを巧みなデザインによって美しく仕上げた「レジェンドクーペ」

 ホンダは北米で高級車ブランドのアキュラを展開するにあたって、1985年にフラッグシップセダン「レジェンド」を発売しました。

 そして、2年後の1987年に、2.7リッターV型6気筒エンジンを搭載する3ナンバー専用ボディの「レジェンドクーペ」が登場。

 その後、セダンは1990年に2代目へモデルチェンジされ、1991年にはクーペにも2代目になりました。

 2代目レジェンドクーペのボディサイズは全長4880mm×全幅1810mm×全高1370mmで、ワイド&ローかつ伸びやかな美しいスタイリングが特徴です。

 搭載されたエンジンは最高出力215馬力を発揮する3.2リッターV型6気筒自然吸気で、入念なチューニングによりスポーティな味つけがされた、新開発4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションの採用と相まって、上質な走りと高い走行性能を実現しています。

 また、安全装備が充実しており、「A.L.B.」(アンチロックブレーキシステム)、「TCS」(トラクションコントロールシステム)、運転席助手席SRSエアバッグシステムなどが標準装備されていました。

 内装もセダンに比べホールド性を際立たせたシートの採用などにより、スポーティでありながら高級感あふれるクルマとなっています。

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