ホンダ新型「フィット」にF1の技術を注入!? 両者の意外な関係性とは
ホンダ新型「フィット」は、最新のハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載し、力強い加速性能と滑らかな走行性能を実現しています。このe:HEVにはモータースポーツで培った技術が応用されているというのですが、どういうことなのでしょうか。
ホンダのF1と新型「フィット」はどう関係している?
2020年2月14日に発売されたホンダ新型「フィット」は、5つの異なるスタイルや見晴らしのよい視界、くつろげる室内空間など、「ここちよさ」にこだわっています。
登場から約2か月半となる4月末時点で3万2000台以上を登録しており、早くもヒットモデルとなっている新型フィットには、フォーミュラ1(F1)のノウハウがつぎ込まれているといいます。それは一体どういうことなのでしょうか。
新型フィットのパワートレインは、1.5リッターハイブリッドと1.5リッターガソリンのふたつが用意されていますが、とくにハイブリッド仕様は、「e:HEV(イーエイチイーブイ)」というホンダ独自のハイブリッドシステムを搭載しています。
ホンダ欧州部門によると、新型フィットのe:HEVはエネルギー効率を向上させるため、F1のハイブリッドパワーユニット(PU)のプログラムが活用されているといいます。
ホンダのF1の最新ハイブリッドパワーユニット「RA620H」は、高効率の1.6リッター6気筒内燃機関とエネルギー回収システムを組み合わせ、ブレーキや排気ガスから発生するエネルギーをリサイクルして加速時のブースト力を高め、ターボラグを低減します。
なお、2019年シーズンのF1では、パートナーチームであるアストンマーチン・レッドブル・レーシングとスクーデリア・トロ・ロッソ(現スクーデリア・アルファ・タウリ)の合計3勝と6つの表彰台獲得に貢献しました。
レース中にホンダのエンジニアは、最適なパフォーマンスを発揮するために、ハイブリッドシステムが回収・展開するエネルギーの比率を常に評価、変更しており、ここで培った専門知識が乗用車に搭載されるe:HEVパワートレインにも活かされているというわけです。
e:HEVについて、PU開発責任者の浅木康明氏は次のように説明します。
「F1では、レギュレーションを遵守するために、燃料の使用量を非常に慎重に管理しなければなりません。レースでは、エンジニアとドライバーのコミュニケーションがベストバランスを実現する鍵となります。
F1から得た専門知識を市販車用のe:HEVに応用して、パワートレイン制御ユニットがどのような走行モードでもドライバーに可能な限り最高のパワーと効率の比率を提供できるようにしています」
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