トヨタ車だけどちょっとマイナー!? 1世代限りで終わってしまった車5選
いまひとつメジャーになりきれなかったトヨタ車とは?
●トヨタ「オーパ」
トヨタのまったく新しいミディアムクラスとして2000年に登場した「オーパ」は、エッジの効いた近未来的なスタイリングを持つ5ドアハッチバックです。
一番の特徴は、セダンの乗り心地とミニバンの実用性の両立を目指し、程よい高さの全高1525mmを実現。全長4250mm×全幅1695mmというコンパクトなサイズながら、広々とした居住空間を確保しました。
コラムシフトの採用によりウォークスルー可能な前席や、大きくスライドする快適な後席、巧みなシートアレンジにより出現する広大なフラットスペースなど内装の工夫もあって、そのユーティリティはまさにミニバン級でした。
デビュー当初のパワーユニットは1.8リッター直列4気筒のみでしたが、本命は2か月遅れで投入された2リッター直列4気筒です。
環境性能に優れたこのエンジンにはトヨタ初となるCVTが組み合わされ、1.8リッターモデルより排気量もパワーも大きいにも関わらずカタログ燃費では上回るという逆転現象がおこりました。
オーパはコンセプトもパワートレーンもチャレンジングなクルマでしたが、結果として中途半端なイメージになってしまいセールスは今ひとつ伸びず、1代限りで絶版となりました。
それでも2005年の生産終了までに8万台近く販売しているのは、さすがはトヨタというべきでしょう。
●トヨタ「カレン」
1994年に登場した「カレン」は6代目「セリカ」の姉妹車にあたり、大きなハッチゲートが備わる3ドアクーペのセリカと異なり、独立したトランクを持つノッチバックの2ドアクーペです。
丸目四灯のヘッドライトや力強さを感じさせるフォルムがアグレッシブな印象を与えるセリカに対し、カレンは横長のヘッドライト形状や小振りなキャビンが、どこか肩の力の抜けたパーソナルな雰囲気を演出。控えめなシルエットで、気軽に付き合えるクーペといったキャラクターでした。
パワーユニットに2種類の2リッター直列4気筒が用意されたのはセリカ同様ですが、ターボ(セリカGT-FOUR用)は設定されず。その一方でセリカにはない1.8リッターがラインナップされたあたりに、このクルマの性格がうかがえます。
駆動方式はFFのみで、全グレードに5速MTと4速ATを設定。4WSや高性能なスーパー・ストラット・サスペンションが用意され、FFとは思えないハンドリングを実現しましたが、乗り心地やステアリング操作の重さもスポーツカー並みで、カレンのキャラクターとのマッチングに疑問が残ったのも事実です。
後期型ではだいぶ改善されましたが、クーペ不遇の時代の到来もあり、モデルチェンジされることなく1999年に1代限りで絶版となりました。
●トヨタ「ガイア」
空前のヒット作となったホンダ初代「オデッセイ」の対抗馬として、トヨタが1998年に登場したミニバンが「ガイア」です。
オデッセイが乗用セダンの「アコード」をベースとするように、こちらも「コロナプレミオ」のプラットフォームを利用。
2年早くデビューした「イプサム」の兄弟車にあたり、ひと回り大きいボディやメッキパーツを配した外装や、上質な素材を使った内装など、イプサムより少し上級モデルとして位置づけられていました。
それでもガイアのボディサイズは、全長4620mm×全幅1695mm×全高1640mmと5ナンバーサイズに収まり、搭載されたエンジンは2リッターの直列4気筒(後期型の4WDは直噴)ガソリンと、2.2リッターの直列4気筒ディーゼルターボを設定。
3ナンバーサイズのライバルと比べ、ガイアは取り回しの面で優位に立っていました。
2001年に5ナンバーでスライドドアを備えたミニバン「ノア」が登場し、2代目へとモデルチェンジしたイプサムがサイズアップと上級化を果たしたこともあり、ガイアは登場からわずか3年で存在感が希薄に。
スイングドアのミニバンの人気が低迷しつつあるなか、2004年9月をもって販売を終了。ガイアは当代のみで絶版となり、実質的な後継車としてスライドドアを持つミニバン「アイシス」が発売されました。
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2020年は新型コロナウイルス感染拡大による景気低迷で、トヨタに限らずどの自動車メーカーもこれまでのような販売台数を確保するのは難しいと予想されています。
さらにトヨタは2020年5月から販売店が統合されたこともあり、ラインナップがや販売状況が大きく変わることが推測されています。
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