平成初期のセダンはスゴいモデルばかり!? 懐かしのスタイリッシュセダン5選

高性能かつ高級なスーパーセダンとは!?

●三菱「エメロード」

低い全高によるスポーティなフォルムが特徴的な「エメロード」
低い全高によるスポーティなフォルムが特徴的な「エメロード」

 三菱のミディアムクラスセダンとして長い歴史を持つ「ギャラン」は、6代目までは一貫してスクエアなボディでしたが、1992年に発売された7代目では、時代の流れから全車3ナンバーサイズとなり、流麗なフォルムに変貌します。

 そのギャランをベースに、スタイリッシュな4ドアハードトップのボディとしたスペシャリティカー「エメロード」が登場。

 エメロードは、全長4610mm×全幅1730mm×全高1380mmのサイズで、全高がギャランの1410mmより低く抑えられており、低く構えたフォルムはギャランよりも美しく見えたほどです。

 曲面を多用した滑らかで伸びやかなルックスは、4ドアスペシャリティーカーのなかでもベストと評されました。

 エンジンは1.8リッターから2リッターまで4種類が設定され、トップグレードには170馬力を発揮するV型6気筒を搭載。なお、ギャランVR-4のような高性能モデルは設定されていません。

 好景気に乗るように車種を拡充した三菱でしたが、エメロードの販売は低迷し、1996年に販売を終了。後継車はなく、一代限りで消滅してしまいました。

●トヨタ「アリスト」

流麗なスタイルと暴力的な加速が魅力だったスーパーセダン「アリスト」
流麗なスタイルと暴力的な加速が魅力だったスーパーセダン「アリスト」

 1991年にデビューしたトヨタ「アリスト」は、巨匠ジウジアーロが主宰するイタルデザインの手による外観と、ハイパワーなエンジンによって、国内市場で人気となります。

 また、トヨタが北米で展開した高級車ブランド「レクサス」の上級モデル「GS」としても販売されました。

 同時期に販売されていたセルシオやクラウンはラグジュアリー路線でしたが、アリストのワイド&ローなスタイルは、迫力とスポーティさを兼ね備えており、若いユーザーからも支持されます。

 搭載されたエンジンは3リッター直列6気筒で、自然吸気モデルが最高出力230馬力、ツインターボモデルは280馬力を誇り、このエンジンは後に「スープラ」にも搭載され、当時、アリストは「4ドアスープラ」と呼ばれたほどです。

 1992年にはセルシオに搭載されていた4リッターV型8気筒エンジンとフルタイム4WDが組み合わされた「4.0Z i-Four」も加わりますが、やはりツインターボモデルが人気で、ハードなチューニングが施されたクルマも多数存在しました。

※ ※ ※

 今回、紹介した5車種は、どれも約30年前のモデルです。こまかなディテールには古さを感じるものの、全体のフォルムはいま見ても色褪せない魅力があります。

 近年は欧州車を中心にクーペスタイルのセダンが流行しており、どれも当たり前のように美しいフォルムではありますが、画一的で個性的かというと疑問が残ります。

 今回の5車種は一見してセダンとわかるフォルムですが、しっかりとデザインされているように見受けられ、それが個性となっているのではないでしょうか。

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Writer: くるまのニュース編集部

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