超ド級なハイパフォーマンス4WDスポーツ! 三菱「GTO」を振り返る

重量級スポーツカーにふさわしい装備を搭載

 GTOツインターボでは車両重量は1700kgの重量級ボディに対応するため、日本車で初めてアルミ製4ポッド異径対向ピストンブレーキキャリパーを採用。さらに1992年のマイナーチェンジでは、ブレーキディスクを17インチ化し、リアブレーキに対向2ポットキャリパーが装着されました。

リトラクタブルヘッドライトから固定式に変更された後期型の「GTO」
リトラクタブルヘッドライトから固定式に変更された後期型の「GTO」

 そして、1994年のマイナーチェンジでは、4WS、オートクルーズ、フォグランプ、ABSなどをオプション設定として60kg軽量化した「ツインターボMR」が登場。

 ブレーキ冷却導風板が備えられていただけでなく、レーシングカーに採用されていたAP社製6ポッドブレーキキャリパーがオプションで用意されるなど、常にブレーキ性能の向上を模索していたようです。

 室内には調節機構も備えたサイドサポート付きのバケットシートが装着され、真正面の大型メータークラスターには視認性の良いタコメーターとスピードメーターをレイアウトし、ダッシュボード中央には左から電圧計、油圧計、過給圧計の3連サブメーターをセット。

 ドライバーを包み込むようインパネまわりのデザインも、スポーツカーとして上手く演出されていました。

 まさに「和製スーパーカー」のルックスが魅力のGTOでしたが、車両重量が重く、前後重量配分は60:40とフロントヘビーとなり、タイトターンなどではアンダーステアが強くなることもありました。

 当時の三菱が持つハイテク技術をすべて盛り込んでも、スポーツカーとしては満足できるドライブフィーリングを得ることはできませんでしたが、少々の天候不良など気にすることもなく高速道路を快適にクルージングできるGTカーとして考えれば魅力的なクルマです。

 そして、細かな変更が繰り返された後、2001年に販売を終了。後継車はありませんでした。

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