ヒッチハイクの違法と合法の線引きはどこに? 経験者が語るヒッチハイクのコツ
高速道路のサービスエリア/パーキングエリアなどで、ヒッチハイクをしているひとを見かけることがあります。ヒッチハイクで効率よく目的地にたどり着くには、コツがあるのでしょうか。
ヒッチハイクは違法ではない!? でも金品の授受があると…
現在は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出自粛が続いておりますが、状況が好転したらドライブに出かけたいものです。
お金がなくてクルマがないという場合、目的地まで乗せてくれるクルマを探す「ヒッチハイク」に挑戦する人もいるでしょう。
ヒッチハイクとは、1960年代のアメリカで当時のヒッピーがはじめたといわれる、無銭旅行のスタイルが発祥とされています。
行き先などを書いたボードなどを持ち、水平に伸ばした手と親指を立ててクルマに乗せてほしいと意思表示をすると、同じ方向へ行くクルマが無償で乗せてくれるというものです。
日本でも昔からおこなわれていたとはいえ、近年の訪日外国人の増加や素人参加型バラエティの影響で、以前ほどヒッチハイクに対しての抵抗もなくなり再び注目されるようになりました。
高速道路のサービスエリアやパーキングエリア(SA/PA)などで、ヒッチハイクをしている人を見かけることがありますが、これは果たして合法なのでしょうか。
ヒッチハイクという行為は、一見違法なように思われますが、法律的に問題はなく合法です。ただし、ここに金銭が絡んでくると違法になります。
これは道路運送法第4条の「一般旅客自動車運送業を経営する場合は、国土交通大臣の許可を受けなければならない」という法律に抵触するためです。
つまり「お礼としての金品の授受」があった時点で、乗せてくれたクルマが「無許可タクシー」、いわゆる白タクになってしまうのです。
ヒッチハイクさせてくれるドライバーを探すとき、高速道路のSA/PAは最適な場所のひとつといえます。
ただし、基本的には合法ですが、場所ややり方によっては違法だったり迷惑行為になってしまうこともあります。高速道路のSA/PAでのヒッチハイクについて、NEXCO東日本に聞いてみました。
「SA/PAの駐車場部分は、法律的には道路の一部なので、駐車場でボードを掲げたり乗せてもらうのは管轄の警察の判断に委ねている部分になることをご理解ください。
弊社が管理しているSAやPAの施設の敷地内での場合ですが、原則的にヒッチハイク自体を禁止にはしておりません。
ただし、高速道路のSAやPAのお客さまは、あくまで高速道路を利用する途中で休憩や食事などを目的に立ち寄られています。利用されるお客さまの邪魔になったり、しつこく声をかけたりする行為は控えていただければと考えています」
「SA/PAでヒッチハイクしてもいいけど、ほかの利用者の迷惑にならないように」ということです。
ましてや、ヒッチハイクは他人のクルマに同乗させてもらう行為なのですから、モラルやマナーをしっかり守るのがルールといえそうです。
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ほかの国と比べ治安がいい日本とはいえ、見ず知らずの他人同士が限られた空間(車内)に同乗するのですから、目的地とは違う方向へ連れていかれたり、車内での行為などで行き違いが発生するなど、ヒッチハイクに関連したトラブルが発生する可能性も考慮する必要があります。
また、そういったトラブルが発生しても、あくまで自己責任になるということも自覚しておかなければなりません。
もしこれからヒッチハイクをしてみたいと考えている人は、乗せてくれる人への感謝と、迷惑をかけないという意識でトライすることをおすすめします。
先日お問い合わせさせていただきました、書籍への画像の使用についていかがでしょうか