ヒッチハイクの違法と合法の線引きはどこに? 経験者が語るヒッチハイクのコツ
百戦錬磨の経験者に聞く! ヒッチハイクのコツとは?
ヒッチハイクの成功率をあげるためには、どのようなことに気を付けたらよいのでしょうか。さまざまな国でヒッチハイクをしたことがある、日本在住のオーストリア人・N氏にコツを聞いてみました。
●いきなり遠方ではなく、次のSAなど近距離のボードも用意
「高速に乗る前のコンビニの駐車場は、これから出発しようとしている人なので、時間的にも余裕があることが多いです。また、クルマが停められる場所があるので、話がしやすいです。
そこで声がけして、どこそこまで行きたいけど、途中のサービスエリアまで乗せてもらえると嬉しいという感じだと相談しやすいです」
確かに、たとえば東名高速の海老名SAで、いきなり大柄の外国人に「『大阪』までお願いします」といわれても躊躇してしまうでしょう。せめて自分が向かう方向の途中にあるサービスエリアなら、OKしやすいといえます。
また、サービスエリアなら乗せてくれた人も立ち寄りやすく、ヒッチハイカーが次のクルマを見つける成功率も高いといえます。
ちなみに、サービスエリアよりも規模が小さいパーキングエリアは地元の人の利用が多いことから、乗せてくれるクルマを見つけるのが大変なようです。
●ナンバープレートと同乗者の人数をチェック
「東京からの場合はいろんなナンバーのクルマがいますが、目的地方面のナンバーかどうかをまずはチェックします。そして、自分が座れるスペースがあるか、同乗者の数を瞬時にチェックしておくのもポイントです」
SAやPAに休憩にくる人は、これから目的地に向かうわけで、自分が行く方向でなければ乗せてくれることはまずありません。また、子ども連れなどのファミリーはほぼNGで、長距離トラックも難しい場合が多いようです。
むしろ普通車で1名や2名乗車のほうが座席にも余裕があり、立ち止まって話を聞いてくれるケースが多いとされています。
●深夜のほうがつかまりやすいことも
「休日の早朝や昼間は皆さん目的があるので、なかなか乗せてもらえなかったです。むしろ深夜に1人で運転している人などは、眠気覚ましの話し相手として乗せてもらえるケースが多いように思います。
ただし、お互い1対1だと緊張してしまうので、どれだけフレンドリーにコミュニケーションできるかがポイントになるかと思います」
これから行楽地に向かう人にとって、ヒッチハイカーを乗せて時間を使うのを嫌がるのも当然です。それより1人なら判断もしやすく「乗せてもいいか」と思うケースも多そうです。
●必ず感謝を言葉で伝えること・車内でも自分から話を振る
「乗せてくれる人は善意で乗せてくれるので、まずお礼を言うことが大事です。
また車内ではできるだけいろんな話を自分からすることですね。僕は自分の出身地であるオーストリアのウィーンの話でいつも盛り上がります」
感謝の気持ちを言葉にするのは大切ですし、車内で黙ったままではクルマに乗せてもらう意味が半減してしまいます。
ヒッチハイカーを乗せるということは、善意と興味があってのこと。どんな目的でその場所まで行きたいのかなどを話すことで、自分への理解を深めてもらえます。
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N氏は、「なかなかクルマが止まってくれなくて辛いこともありますが、止まって乗せてくれたときはとにかく感動する」といいます。
ヒッチハイクは、無料で長距離移動できる手段ではありますが、それなりに努力とコミュニケーション能力が必要とされます。
逆にいえば、人との交渉術やコミュニケーション能力を高める実地訓練としても有効だといえるのではないでしょうか。
先日お問い合わせさせていただきました、書籍への画像の使用についていかがでしょうか