国産最高峰のトヨタ「センチュリー」の実燃費を調査! 5リッターHVのVIPカーの実力は?

2018年6月にフルモデルチェンジして3代目へと進化したトヨタの最高峰モデル「センチュリー」の実燃費はどれくらいなのでしょうか。高速道路やワインディング、一般道を実際に走って、燃費を測定してみました。

5リッター+モーターのハイブリッド車になったトヨタ「センチュリー」

「センチュリー」はトヨタブランドの最高峰モデルであり、日本の頂点に立つフォーマルセダンで、広くて装備充実の後席が特徴で、代議士や大企業の重役をはじめ、世の中を動かす人の移動のために使われることが多いクルマです。

 現行モデルは2018年6月に登場した3世代目。全長は5335mmと国産乗用車としては最大級で、スタイリングはクラシカルながらモダンでもあり、威風堂々とした風格があります。

国産車の最高峰トヨタ「センチュリー」
国産車の最高峰トヨタ「センチュリー」

 メカニズムを見ると、現行世代になって最大の進化であり特徴ともいえるのがパワートレインです。

 エンジンは排気量を5リッターとして変わらないものの、先代のV型12気筒から8気筒へとコンパクトになりました。そしてモーターを組み合わせることでハイブリッドへ進化。時代が求める環境性能を高めたのです。

 そんなセンチュリーの燃費をチェックしてみました。高速道路(平坦+登り)、峠道、高速道路(平坦)、そして市街地と4パターンの燃費を計測。果たして、ハイブリッドを組み合わせた国産車の頂点に立つサルーンの燃費はどこまで伸びるのでしょうか。

 今回は、高速道(東名高速道路 東京インター⇒御殿場インター)、ワインディング路(御殿場⇒大観山⇒ターンパイク箱根)、高速道(小田原厚木道路 小田原西インター⇒東名高速道路 東京インター)、一般道(東京都世田谷区 世田谷通りなど)のセクションでテストしました。

 合計で236.1km走ったトータル燃費は、各セクションの結果から導き出した計算値で12.4km/L。これは車両重量2370kgと超重量級のクルマとしては、驚くほど優れた燃費といっていいでしょう。

 燃費を計測した当日の天気は晴れ。気温は車両の温度計で12度から24度と過ごしやすい陽気で、エアコンはオートで25℃に設定して走りました。

 また、走行モードは常に標準状態。高速道路は制限速度を守り、一般道は周囲の流れに従って走るように心がけました。

 それではセクションごとの状況を見ていきましょう。

●高速道(往路)

走行距離:83.3km
実燃費:14.3km/L

 往路の高速道路は、東名高速道路の起点である東京インターから入り、御殿場インターまでの83.3kmを走ります。

 しばらくは平たんな路面で制限速度は100km/h。流れに乗りながらクルーズコントロールを使って巡行します。

 センチュリーは、さすがハイエンドセダンと思えるのが快適性。エンジンが静かかつ滑らかで、まったく存在を感じさせません。

 システムの効率がいいおかげで、スタート時にリセットした燃費計はグングン伸びて、45kmほど走った頃には16.1km/Lという驚くべき最高値をマークしました。

 しかし、秦野中井インターを過ぎて山岳区間になると、きつい勾配が始まるとともに制限速度は80km/hに抑えられます。同時に上り坂の影響受けて燃費も落ち始めました。

 ここでは制限速度を守って走るトラックの後ろを走る状況が続き、御殿場インターを出るときの燃費は14.3km/Lでした。

 カタログに記載されているWLTC高速燃費モード値は13.9km/Lなので、おとなしく走れば、高速道路ではカタログ値を超える燃費が期待できます。

●ワインディング路

走行距離:47.8km
実燃費:11.1km/L

 ワインディング路は47.8kmを走行しましたが、燃費数値はさすがに伸びませんでした。

 燃費計をリセットし、まずは標高454mの御殿場インターから峠道をひたすら登りますが、標高1015mとルートのなかで最高標高地点となる箱根の大観山までの34kmの行程のほとんどが上り坂。そこへ到着したとき、車載の燃費計は今回の行程中でワーストとなる8.7km/Lを表示していました。

 重い車両重量の影響を大きく受けたかたちですが、とはいえ2370kgもある車体ながら延々と山道を登っての8.7km/Lはかなり優れているとも受け取れます。

 大観山からは、「ターンパイク」という長い下り道で燃費を稼ぎます。下り終わった時点での、登りも含めた峠区間燃費は11.1km/Lでした。

 アクセルを踏むことがほとんどなかったのでもう少し伸びるかと期待しましたが、意外に燃費が伸びなかったというのが正直な印象です。

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