ライバルのAMGやMとは違う価値 プラグインHVのボルボ「S60ポールスター」が持つ二面性

2019年に限定30台で日本に上陸したボルボ「S60 T8ポールスター・エンジニアード」は初日に完売。2020年にも日本で発売される予定だ。メルセデス・AMG C43 4MATICやBMW M340i xDriveのライバルになり得るS60ポールスターは、0-100km/h加速で4.3秒というパフォーマンスと、プラグインハイブリッドでEV走行距離42kmという環境性能をあわせ持っている。そんなプレミアムモデルに大雨のなか試乗した。

フロントをエンジンで、リアをモーターで駆動するAWD

 2019年11月に、30台限定で発売されたボルボ「S60 T8 Polestar Engineered(S60 T8ポールスター・エンジニアード)」は、発売初日に完売してしまうほどの人気ぶりだった。

ボルボ「S60 T8ポールスターエンジニアード」の走り。試乗日は大雨が降っていたが安定した走りを披露した
ボルボ「S60 T8ポールスターエンジニアード」の走り。試乗日は大雨が降っていたが安定した走りを披露した

「ポールスター」とは、2015年まではボルボを通じてレース活動をおこなっていたスポーツブランドだ。のちにボルボ社内に吸収され、いまでは市販高性能モデルの開発に携わるなど、メルセデス・ベンツにおける「AMG」やBMWにおける「M」と同様の立場にあると考えていい。

 2016年、ボルボは「2025年までにPHEVやEVなどの電動化車両を100万台販売すること」や、「2019年以降は全モデルを電動化していく」という計画を発表。これに合わせる形で、ポールスターはハイパフォーマンスだけでなく、電動化モデルに特化したブランドへと舵を切ることになり、2017年にファーストモデルとなる「ポールスター1」を公開。

 ポールスターはこうして、ボルボの電動化プログラムと同時にプレミアムブランドとして歩み始め、S60をベースにした初めてのハイパフォーマンスモデル「S60 T8 ポールスター・エンジニアード」を投入した。これまでのレース経験で培ってきた技術と、先進電動化技術の融合によって生まれたモデルだけに、人気が集まるのも無理もないだろう。

 その実力を確認してみると、ポテンシャルの高さにはあらためて納得させられた。

 ベースとなった「S60 T6ツインエンジン」は、フロントにスーパーチャ-ジャーとターボチャージャーの2つの過給器を組み合わせた2リッター直列4気筒エンジンを搭載しているが、これにポールスターのソフトウエア技術を投入し、T6ツインエンジンの253psからT8ポールスターは333psと80psもパワーアップ。リアには87psを引き出すモーターを組みあわせて、システム合計では420psという大出力を得ている。

ポールスターとブレンボが共同開発した371mm・6ピストンのフロントブレーキを採用。キャリパーは前後ともゴールド色になる
ポールスターとブレンボが共同開発した371mm・6ピストンのフロントブレーキを採用。キャリパーは前後ともゴールド色になる

 駆動方式はAWDながら、フロントはエンジン駆動、リアはモーター駆動という、それぞれ異なる動力源を用いているうえ、フロントとリアが機械的に結ばれていないことから、高い駆動力と同時に優れた操縦性を両立できることが最大の持ち味といえるだろう

 また、リアモーターの電力源はPHEVシステムによる充電機能を持ち、モーターだけでの走行も可能のため、走りの良さだけでなく排出ガスゼロの環境性能の両立を実現している。

運動性能+環境性能=新世代プレミアム! ボルボ「S60ポールスター」を画像でチェック(25枚)

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