「ペダルの踏み間違い」に有効? 全世代に有効なマツダの安全とは

アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故が問題になっています。報道では、「高齢者による事故」という部分が注目されていますが、ペダルの踏み間違いは世代に関係なく、発生しています。自動車メーカーは、各社でさまざまな対策を講じていますが、マツダの考える安全とはどのようなものなのでしょうか。

踏み間違いは「ペダルレイアウト」が重要?

 近年、増加傾向にある「アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故」。マツダでは、その解決策のひとつとしてペダルレイアウトの変更を全車で実現したといいます。どのような変化があったのでしょうか。

ペダルの位置を最適化したマツダ3
ペダルの位置を最適化したマツダ3

 マツダでは、2012年発売の「CX-5」から、新しいペダルレイアウトを採用。ドライバーが足を自然に前に出したところにペダルを配置したほか、アクセルペダルを一般的な吊り下げ式から、床に踏み倒すタイプのオルガン式に変更しています。

 マツダによると、アクセルとブレーキを適切に踏みやすいかどうかは、ペダルがどこに配置されるかが重要だといいます。

 アクセルからブレーキにペダルを踏み替える際、ドライバーは足を内側にひねります。この動作は、内側にひねるほど窮屈になっていきます。また、高齢になるほど内側にひねる稼働域が狭まり、負担が大きくなるのです。

 元々、右ハンドル車には、運転席の足元の右側に、右前輪のスペースを確保するため出っ張りがあるため、そのぶんアクセルやブレーキの位置を左側に寄せなくてはならず、ペダルを操作する右足が窮屈になるという問題がありました。

 この問題に対する対策方法について、マツダは次のように説明します。

「前輪と運転席の間隔を広げることで、運転席の足元にスペースを確保し、ドライバーが足を自然に前に出した位置にペダルを配置します。そうすると、足を内側にひねる負担を抑えられるので、踏み替えやすいペダル配置を実現できました」

※ ※ ※

 実際に2019年に発売された「マツダ3」の車体を横から見ると、2009年に発売された2代目「アクセラ」とくらべ、前輪と運転席の間隔が広がっています。

 限られた全長でこの間隔を確保するには、リアの居住性などを多少犠牲にせざるを得ません。しかし、限られたクルマのスペースで、どの機能をどういう優先順位で積み込むかというところには、メーカーの考え方が現れるといえます。

 このようなマツダのペダルレイアウトは、2012年発売のCX-5以降、すべてのマツダ車に共通しています(OEM車除く)。2019年に発売されたマツダ3からは、オルガンペダルの下端にくぼみを設け、よりかかとがズレないような工夫も追加されました。

 高齢者によるペダル踏み間違え事故は、大事故につながるケースが多いため注目されますが、ペダル踏み間違え事故自体は若い世代でも多く発生しています。ペダルの踏み間違えは、必ずしも高齢者ドライバーだけの問題とはいえません。

 マツダは、「すべてのドライバーにとって安全で快適な運転環境を提供することで、すこしでも事故を減らしたい」と説明しています。

【画像】新旧モデルでペダルの踏み間違いは変わる?(7枚)

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