8ナンバーは車検費用が安くなる!? 不正登録も多発した8ナンバー車は本当に得か?
クルマの維持費が安くなると噂される「8ナンバー」ですが、実際に乗用車と比べて、どれほど安くなるのでしょうか。また、そもそも8ナンバーとはどういった区分のクルマなのでしょうか。
8ナンバーは、特定の目的に合わせて改造されたクルマに付与されるナンバーです。
自動車は、その構造や装置によって、「乗用自動車」「乗合自動車」「貨物自動車」「特種用途自動車」「建設機械」の5種類に区分されますが、そのなかで8ナンバーは特種用途自動車に付与されます。
そんな8ナンバー車は、普通のクルマ(乗用自動車)と比べて維持費が安くなるという印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか。
特種用途自動車は「緊急自動車」「特定事業車」「運搬や医療などの特種作業車」「その他の使用目的があるもの」の4種類に分けられます。
また、緊急自動車は警察車両、救急車、消防車など、緊急時に特別な措置を取るクルマを指し、特定事業車は、霊柩車、採血車、郵便車をはじめとする、特別な認可を得たクルマです。
運搬や医療介護などの特種作業車は、現金輸送車、ゴミ収集車、寝台自動車など、特定の作業を目的に利用されるクルマです。そして、その他の使用目的があるものは、キャンピングカーや宣伝カーなどがあげられます。
こうしたクルマは、一般的なクルマに比べて税金などが安くなるのでしょうか。
実際に、自動車税、車検費用、高速道路料金、といったクルマにかかる費用について、乗用車と8ナンバー車でその金額を比較しました。
まず自動車税は、その用途や排気量によって金額が決められますが、排気量が2.5リッター以上3リッター以下の場合、8ナンバー車は4万800円、乗用車は5万1000円となり、1万200円の差額が発生します。
また、8ナンバー車と一般的な自家用車の車検は、費用だけでなく、期間も異なります。
まず、乗用車を新車で購入した場合、初回の車検は3年です。一方、8ナンバー車は新車・中古車に関係なく、2年ごとに車検がおこなわれ、車検にかかる手数料はどちらも大きく変わりません。
しかし、車検時に支払いが必要な自動車税や自賠責保険は、その金額に差が出ます。
実際に、「重さ2.5トン、新車登録13年未満」で重量税を比較すると、8ナンバー車は1万7100円、乗用車は2万8500円となり、その差額は1万1400円です。
自賠責保険は24か月契約で、8ナンバーは3万210円、乗用車は2万5830円となり、8ナンバー車は自家用車より4380円高くなります。
また、高速道路の料金については、8ナンバー車だからといって安くなるといったことはないようで、クルマの大きさや形状で決められるわけではなく、軽自動車、普通車、中型車で判断されます。
そのため、10人乗りのキャンピングカーであれば、普通車の区分に入り、高速も普通車料金と同じで、軽自動車のキャンピングカーは、軽自動車料金で高速を利用できる仕組みです。
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8ナンバー車は自家用車に比べると、納税額が抑えられるため、これを目的にナンバー変更を検討する人も多いでしょう。しかし、維持費の節約を目的としたナンバーの変更は、注意が必要です。
まず8ナンバー車のような特種用途自動車は、任意保険の加入時に不都合が多くあり、保険会社のなかには、キャンピングカーを含めた8ナンバー車の加入を断るところもあるそうです。
また、加入を認めるにあたり、車内状況を細かく確認するなど、あらゆる制約条件を設ける会社もあります。
こうした動きが活発になった背景には、1990年代に多発した8ナンバーの不正登録があげられます。
当時は簡単な改造でも8ナンバー車として登録できたことから、節税目的での不正登録が目立ちました。
このような問題を予防するために、2001年10月からは特種用途自動車の形状ごとに、その改造要件が細かく取り決められることになり、同時に保険会社の任意保険を厳しく審査すべきといった国土交通省からの行政指示もおこなわれました。
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特種用途は例えばゴミ収集車など構造的にリヤバンパーの規準が緩和されたり、早い話が妊婦はシートベルト免除みたいなアホなトチ狂った安全規準が税制と平行に行われてるんですね。
本来は型式に改が刻まれる車は優遇税制の対象外なのにアホがごねるとアホが妥協する政ばかりなので正直者かバカを見る世なのですね。