なぜイタリア大統領の公用車はちょいエロ仕様? マセラティ「クアトロポルテ」の魅力を辿る
デザインの国であるイタリアでは、大統領公用車にもこだわりがあります。フェラーリやランボルギーニのあるイタリアの大統領が選ぶ公用車は、いったいどこのメーカーなのでしょうか。
イタリア大統領が選ぶ公用車は、エロさ満開!
2019年11月24日におこなわれた天皇即位パレードに使用されたクルマは、トヨタ「センチュリー」を特別に改装したオープンモデルでした。平成の即位パレードの際には英国車であるロールス・ロイス「コーニッシュIII」でしたが、令和の即位パレードでは国産車であったことに、ホッとした人が多いのではないでしょうか。
本来、自動車メーカーのある先進国の国家元首やロイヤルファミリーなどのパレードや送迎に使用されるのは、自国メーカーのクルマであることが一般的です。では、フェラーリ、ランボルギーニ、パガーニなどのスーパーカーメーカーがひしめくイタリアでは、どんなクルマが選ばれるのでしょうか。
2019年6月2日のイタリア共和国記念日に、イタリアのセルジオ・マッタレッラ大統領が使用したクルマは、マセラティ「クアトロポルテ」でした。
このクアトロポルテは、マセラティのチェントロ・スティーレによってパーソナライゼーションされていて、外装色は特別色である濃いブルーです。
インテリアはピエノフィオーレのフルブラックレザー仕様となり、ドアトリムなどはウッド製のピアノブラックが組み合わされています。
あらゆる条件下で快適さを保つために、キャビン内の防音には最大限の注意が払われており、リアのコンソールにはイタリア大統領の公式紋章が奢られています。
5つのカメラによるサラウンドビューシステムが装備され、車内からモニターで外部の状況を把握できるようになっています。また、防弾ガラスなどの装備によって嵩んだ重量に対応するために、V型8気筒ツインターボエンジンは530馬力仕様へと見直されています。
●歴代の大統領に愛されたクアトロポルテ
これ以前に大統領公用車に選ばれたのは、第5世代のクアトロポルテです。
2004年に、当時のカルロ・アゼーリオ・チャンピ大統領に、フェラーリ・マセラティ・グループのルカ・モンテゼーモロ会長から防弾仕様のクアトロポルテが渡されています。
ボディカラーはダークブルーで、左右フロントフェンダーに旗を立てるポールが設けられています。
この第5世代のクアトロポルテは、元大統領であったアレッサンドロ・ペルティーニ氏も公用車として使っていました。そして、アレッサンドロ・ペルティーニ氏こそが、大統領の公用車としてクアトロポルテを使い始めた最初の人なのです。
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