なぜトヨタ「RAV4」は今年のクルマに選出? 北米重視モデルが日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得できた要因とは

2019年12月6日、「今年のクルマ」を決める「2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー」にトヨタ「RAV4」が選出されました。RAV4は、なぜ今年を象徴するクルマに選ばれたのでしょうか。

「今年のクルマ」になぜトヨタのSUVが選ばれたのか?

「今年のクルマ」を決める「2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤー」に、トヨタ「RAV4」が選出されました。

 RAV4は、2019年4月に国内で市販されましたが、海外では2018年3月に初披露されたクルマです。なぜ、RAV4は今年のクルマに選ばれたのでしょうか。

2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したトヨタ「RAV4」
2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したトヨタ「RAV4」

 2019年12月6日に、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考会が東京国際交流館で開催され、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーにRAV4が選出されることが決定されました。トヨタ車が選出されるのは10年ぶりとなります。

 今回受賞した現行型となる5代目RAV4は、2018年3月に開催されたニューヨーク国際自動車ショーで世界初公開され、北米市場では2018年の年末にガソリン仕様から投入されています。その後にハイブリッド仕様も追加設定されました。

 日本市場では、2019年4月10日にガソリン仕様とハイブリッド仕様が同時に発売されています。

 約1年半前に初公開されたRAV4が、「今年のクルマ」に選出された理由として、同車が世界的な人気を博していることが挙げられます。

 2019年上半期(1月から6月)の北米市場において、RAV4は20万610台の販売台数を記録しました。これは、北米全体で記録したトヨタブランド車の販売台数(101万6373台)の約20%を占める規模で、同期間に北米市場でもっとも売れたトヨタ車となりました。

 米国トヨタのジャック・ホリス副社長も、「RAV4をはじめ、タコマ(ピックアップトラック)および小型トラックなどにけん引されるかたちで、売上が上昇しています」とコメントし、RAV4が米国で支持されていることを明らかにしています。

 また、現在までに180を超える国と地域で販売されていることから、トヨタ内でもグローバルカーとして位置づけられており、米国のみならず世界中で支持されるクルマとなっています。

 現行モデルの5代目RAV4は、パワートレインに2リッターガソリンと2.5リッターエンジン+モーターのハイブリッドが設定されています。2WDのほかに3種類の4WDシステムを用意し、グレードごとにそれぞれ搭載していることも大きな特徴です。

 なかでも、走行状況に応じて前後トルク配分に加え、後輪トルクを左右独立で制御する機構と、4WD走行が不要と判断した場合には後輪への動力を遮断して燃費向上を図る、新開発の「ダイナミックトルクベクタリングAWD」は世界初採用となります。

 またボディ骨格に、トヨタブランドの国内モデルとしては「カムリ」に続いてTNGAプラットフォーム(GA-K)を採用。これにより、ボディの高剛性化や低重心化などが図られ、操縦安定性と乗り心地が向上しています。

※ ※ ※

 RAV4は、日本市場においても販売状況は好調で、2019年4月の発売から9月までの半年間における販売台数は、3万9299台を記録しました。これは、同期間のSUVカテゴリの車種のなかではもっとも多い販売台数となります。

 トヨタの販売店スタッフは、RAV4について「デザインがワイルドとなっている点や、機能面では世界初の4WDシステムを採用する点において、これまで売れ筋だった都会派コンパクトSUVとは性格が異なるモデルです。

 しかし、方向性の違うSUVという点がユーザーに新鮮に映っていて、それが売れている要因といえます」とコメントするなど、評判も上々です。

 今回の日本カー・オブ・ザ・イヤー受賞によって、RAV4の注目度がより高まると予想されることから、今後の販売状況も注目されます。 

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1件のコメント

  1. ボデー剛性って言葉が本当に好きなんだねw
    マラソンにペース配分、四駆にトルク配分があるなら剛性にも配分があるわけで
    トヨタ車のようにサスペンション辺りに剛性を配分できない車はダメだね。
    これはエンジニアが未熟なのではなくトヨタと言う会社の責任である。

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