クルマのパドルシフトって普段使う? MTモードを使うべき場面とは

最近は、新たに運転免許を取得する人の6割以上が「AT限定免許」を選んでいるといわれています。一方で、多くのモデルに「MTモード」が搭載されています。ATがベースなのでAT限定免許の人でも運転することができるのですが、MTモードはどのように使えばいいのでしょうか。

Dレンジばかりじゃもったいない! MTモード活用のススメ

 現在、日本で販売されるクルマの98%はAT車が占めているといわれています。1991年11月にAT限定免許が導入されたことでMT車に乗れない人が増え、一部のクルマ好きを除けば、MT車を購入する人が激減しています。

 最近では、変速時や発進時の操作をアシストするインテリジェントマニュアルトランスミッションをトヨタが新開発したり、マツダも多くのモデルにMT車を設定するなど、MT車の設定も増えていますが、それでもAT車が優勢という状況には変わりありません。

トヨタ「スープラ」はパドルシフトが全車標準装備される
トヨタ「スープラ」はパドルシフトが全車標準装備される

 一方で、多くのAT車(CVT車含む)には、「MTモード付きAT」が搭載されています。ハンドルの奥にあるパドルシフトや、シフトレバーのMTゲートで操作して、任意でギアを選択できます。

 普段は「D」レンジに入れておけば自動でシフトチェンジしてくれるAT車がほとんどのため、街乗りで「MTモード」を使わなくても問題ありません。MTモードは、どのような場面で使うのが良いのでしょうか。

 MTモード付きATにはさまざまなタイプがあり、大きく分けて3種類が存在します。

 ひとつめは、長い間主流であるトルクコンバーターを使用した「トルコンAT」ベースのものです。現在では、6速ATなど多段化が進み、トルクコンバーターの性能向上、シフトダウンの機能の進化(回転数を合わせるブリッピング技術など)もあって、本物のMT以上に素早くシフトチェンジができるようになりました。

 ふたつめが、プーリー(滑車)と金属ベルトやチェーンを組み合わせた無段階変速の「CVT」ベースのものです。以前は小型車に搭載されていましたが、近年では金属ベルトの耐久性向上などもあり大パワーエンジンでも搭載が可能になり、最近ではスポーティ感を演出するMTモードも搭載するようになりました。

 実際のMTモード使用では、ややダイレクト感に欠けますが、無段階変速CVTならではの滑らかなフィーリングは、日常の走行ではとても大きなメリットです。

 そして、本格的なスポーツカーや欧州車が多く採用しているのが、実際のMT操作とクラッチ操作を自動化した「DCT(デュアルクラッチトランスミッション)」ベースのものです。

 スズキが採用している「AGS」や、フィアットやアルファロメオが採用している「セレスピード」もこの部類になります。

 ほかのふたつよりもMTモードのダイレクト感が感じられ、よりMTに近い感覚で運転できますが、一方で、車庫入れや信号待ちからの発進、渋滞のような超低速時ではギクシャクするクセがあるなど一長一短な部分もあります。

【画像】パドルシフトとシフトレバーは車種によってこんなに違うんです!

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

すずめのす へ返信する コメントをキャンセル

4件のコメント

  1. パドルシフトから戻れません。すごく便利。
    メーカーの違いがあるかもしれませんが、スズキイグニスはDモードのままで操作するとアクセルペダル又はブレーキを踏まない限りギアダウンしたままになり、エンジンブレーキかけるには最高です。
    追い越しする場合、同様にDモードのままアクセルを踏みギアダウン操作すると1速さがり、最大30秒保持します。アクセルワークによっては短い場合もあります。

  2. 無段を売りにしたCVTにバトルシフトとか意味あるの?
    2トンクラスのトラックに使われてるような全段ロックアップ機構の6ATとかならまだしも
    我が愛車のS400hの7速ATは踏みしろで十分バトルシフトできるよ
    前のLS460は8速と言う多段だったけど使ってんの実際は6段の往き来でS600hはCVTだし
    AT車でも耳をすませば足でバトルできるのに勿体ないな

  3. パドルシフトではないAT車ですが、手動でのシフトを時々使っています。長い下り坂は勿論ですが、少し勢いよく加速したい時にも使います。普段はECOモードで走っていますが、一時的に加速力を上げたいだけならば、Sモードに切り替えるよりも手間が少ないので。

  4. AT車のO/D・D・2・Lのタイプですが、マニュアル車の様にいつも変速しています。
    エンジンも大きくトルクもあるので、Dに入れっぱなしでも苦もなく走りますが、自動的な勝手な変速が嫌なのと省エネのためにマニュアル的なシフトをしています。
    昔のT社のステップATの+/-のマニュアルはお世辞にも、スポーツモードとは言い難いほど、反応が遅かった。
    恐らく、自動ブリッピングが無い車だったのでブリッピングしてやれば、多少シフトラグは短縮できたかもしれません。
    しかし、一応マニュアルシフト出来ると言ったシフト反応でした。
    しかしT社でもCVT車の+/-モードは、一応スポーツ的運転に使えるレベルです。

    CVT車では高速のランプ合流は、Dモードで何の問題もなくスムーズに加速できます。
    CVT車のマニュアルモードを一番生かせるのは、長い下り坂です。
    下り坂に差しか掛かったら、-方向に1回または2回シフトすれば車速が出過ぎず、安心して運転できます。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー