クルマのパドルシフトって普段使う? MTモードを使うべき場面とは

意外にある! MTモードを使った方がいい場面とは?

 MTモードを使う場面として連想しやすいのがワインディングです。とはいえ、ワインディングを走行する機会がほとんどないという人も多いでしょう。走行する機会がないため、ATモードのまま走っている人が多いのが現状です。

 ワインディング以外でMTモードを使用するのにオススメなのは、高速道路の合流です。

日産「GT-R NISMO 2020モデル」のシフトレバー
日産「GT-R NISMO 2020モデル」のシフトレバー

 料金所(ETC含む)を過ぎると、本線までのアプローチする区間には意外にカーブの角度がキツイ箇所があり、思うように速度を上げにくいものです。

 このときATモードのままだとエンジンの回転数に応じて自動でギアが上がってしまい、コーナリング中にブレーキを踏んで、クルマの挙動が乱れることがあります。

 加速中にカーブを旋回(コーナリング)する場合は、ギアは固定された方がクルマの挙動が安定します。MTモードを使ってカーブに最適なギアを選択しておけば、安定してカーブを曲がることができるというわけです。

 道路には、平坦な道だけでなく、上り坂や下り坂では勾配がついていることがあります。とくに下り坂の場合は、ATモードのままだとどんどん加速してしまい、常にブレーキ操作を繰り返すことにもなります。

 また、長い下り坂でフットブレーキを多用しすぎると、ブレーキの効きが悪くなる「フェード現象」や「ベーパーロック現象」が起きるため非常に危険です。そこでMTモードの出番です。

 ATがプログラミングで判断しているギアからシフトダウンすることで、適度なエンジンブレーキがかかり、下り坂でのスピードの上がりすぎを抑えてくれます。

 現在のMTモード付きATは優秀な部分も多く、多少強引なシフトダウンでもクルマが壊れる心配もありません。それより、エンジンブレーキを使用して、フットブレーキを踏む回数が減るほうが、運転自体も楽になります。

 また直噴エンジンの場合は、低い回転数ばかり使用していると内側にカスが溜まりやすくなり、エンジンの回転が気持ちよく回らなくなる、いわゆる吹き上がりが悪い状態になることもあります。

 そんな場合も、あえてMTモードで低めのギアを選択し、高い回転数までエンジンを回してあげることで、カスを減らすこともできます。

※ ※ ※

 MTモードは、スポーティに走るだけではなく、スムーズに走るためにも使えるものです。これまで使ったことがなかったという人も、MTモードを活用してみてはどうでしょうか。新たな楽しさが発見できるかもしれません。

【画像】パドルシフトとシフトレバーは車種によってこんなに違うんです!

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4件のコメント

  1. パドルシフトから戻れません。すごく便利。
    メーカーの違いがあるかもしれませんが、スズキイグニスはDモードのままで操作するとアクセルペダル又はブレーキを踏まない限りギアダウンしたままになり、エンジンブレーキかけるには最高です。
    追い越しする場合、同様にDモードのままアクセルを踏みギアダウン操作すると1速さがり、最大30秒保持します。アクセルワークによっては短い場合もあります。

  2. 無段を売りにしたCVTにバトルシフトとか意味あるの?
    2トンクラスのトラックに使われてるような全段ロックアップ機構の6ATとかならまだしも
    我が愛車のS400hの7速ATは踏みしろで十分バトルシフトできるよ
    前のLS460は8速と言う多段だったけど使ってんの実際は6段の往き来でS600hはCVTだし
    AT車でも耳をすませば足でバトルできるのに勿体ないな

  3. パドルシフトではないAT車ですが、手動でのシフトを時々使っています。長い下り坂は勿論ですが、少し勢いよく加速したい時にも使います。普段はECOモードで走っていますが、一時的に加速力を上げたいだけならば、Sモードに切り替えるよりも手間が少ないので。

  4. AT車のO/D・D・2・Lのタイプですが、マニュアル車の様にいつも変速しています。
    エンジンも大きくトルクもあるので、Dに入れっぱなしでも苦もなく走りますが、自動的な勝手な変速が嫌なのと省エネのためにマニュアル的なシフトをしています。
    昔のT社のステップATの+/-のマニュアルはお世辞にも、スポーツモードとは言い難いほど、反応が遅かった。
    恐らく、自動ブリッピングが無い車だったのでブリッピングしてやれば、多少シフトラグは短縮できたかもしれません。
    しかし、一応マニュアルシフト出来ると言ったシフト反応でした。
    しかしT社でもCVT車の+/-モードは、一応スポーツ的運転に使えるレベルです。

    CVT車では高速のランプ合流は、Dモードで何の問題もなくスムーズに加速できます。
    CVT車のマニュアルモードを一番生かせるのは、長い下り坂です。
    下り坂に差しか掛かったら、-方向に1回または2回シフトすれば車速が出過ぎず、安心して運転できます。

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