トヨタ「シエンタ」の牙城崩せる? ホンダ「フリード」の追い上げはいかに?
打倒シエンタなるか? フリードの改良点とはどんなとこ?
今回のマイナーチェンジでは、標準モデルのフリード、フリード+のフロントグリルおよびバンパーや、内装デザインを改良。フェイスデザインは、従来モデルからワイド感あるデザインに変更されています。
外装色は全タイプ共通として7色、フリード/フリード+専用に2色の全9色展開です。内装色は、フリード/フリード+専用にモカとブラックの2色とし、クロスターには専用のブラックが設定されます。
また、外観デザイン以外でも運転安全支援システムであるHonda SENSINGは全車に標準装備としつつ、新たに後方誤発進抑制機能を追加。さらにACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)は加減速時のフィーリングをさらにスムーズな制御としました。
さらに、下り坂ではシフトレバーを操作しなくてブレーキ操作だけで自動的にシフトダウンをしてエンジンブレーキを併用する「ブレーキ操作ステップタウンシフト」の採用やパワーステアリング制御の最適化で運転しやすさを高めたほか、エンジンの軽量化やフリクション性能の低減などで燃費向上を図っています。
ハイブリッド車にはエンジンの温度を下げることを狙って「ナトリウム封入中空エキゾーストバルブ」を採用するなど、高性能エンジンに使われる技術が採用されたのも注目すべきトピックです。
パワートレインは、全モデルでガソリン車(1.5リッターガソリンエンジン)・ハイブリッド車(1.5リッターガソリンエンジン+SPORT HYBRID i-DCD)を用意。
ラインナップは、フリード(3列シート車・6人乗り/7人乗り)、フリードクロスター(3列シート車・6人乗り)、フリード+(2列シート車・5人乗り)、フリード+クロスター(2列シート車・5人乗り)となっています。
従来モデルとマイナーチェンジ後のフリードに関する反響について、ホンダの販売店は次のように話します。
「フリードは、5ナンバーサイズで使い勝手の良いミニバンとして人気のモデルです。そのなかで、3列シート車のフリードは家族や友人など多人数で出かける機会の多いユーザーに好評で、2列シート車のフリード+はアウトドアなど趣味の荷物が多いユーザーから支持を受けています。
今回、新たにクロスターというグレードが登場したことによって、よりアクティブな趣味を持つお客さまからは好評の声を頂いております」
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前述のとおり、シエンタは待望の2列シート車を追加したことで、販売台数を大きく伸ばしてフリードとの差を広げていますが、今回のマイナーチェンジとSUV風モデルのクロスターを追加したことによって、フリードの巻き返しが期待されます。
今後、販売台数首位になったシエンタと新グレードの追加で追い上げるフリードの販売状況がどう変化していくかは、興味深いところです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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