なぜセダンとSUVは対照的な存在に? 減少するセダンと増加し続けるSUVの行方とは
ホンダはセダンを残す? SUVはいつまで増える?
モデルラインナップを減らす方向で動いているトヨタと日産に対して、ホンダのセダンモデルに変化はないのでしょうか。
国内市場におけるホンダのセダンラインナップは、2019年11月現在でエントリーモデルの「グレイス」、「シビック セダン」、「インサイト」、「アコード」、「クラリティ(PHEV/FCV)」、そしてフラッグシップモデルの「レジェンド」全6モデルが存在します。
ホンダは、モデルラインナップを減らすことについて公式なアナウンスはしていません。しかし、ホンダのセダンモデルは、2019年上半期(1月から6月)の登録車販売台数(公表は50位まで)において、全体49位にインサイトがランクインするのみです。
単月では、2019年上旬こそインサイト発売直後だったこともありランクインしていましたが、直近では単月の販売台数にホンダのセダンモデルはランクインしていません。
ホンダの販売店スタッフは、最近の販売状況について次のように話します。
「正直、セダンモデルの販売は苦戦しています。最近では、SUV人気に加えて従来からのミニバンやコンパクトカーが売れ筋モデルです。さらに、ホンダでいえば軽自動車の『N-BOX』が圧倒的な台数を誇ってます。
また、セダンモデルは基本的に年配層をターゲットにしていますが、ひと昔前まで軽自動車に良いイメージを持っていなかった年配の方が、使い勝手もよく運転しやすいN-BOXに流れている傾向もあるようです。
さらに、2018年にはクラウン、今年はスカイラインの大幅改良と、歴史のある有名セダンが相次いで登場したこともあり、そちらにターゲットユーザーを取られている影響もあるのかもしれません」
一方で、各社が怒涛の新型モデルを投入しているのがSUVジャンルです。直近2年の間では、トヨタ「RAV4」とホンダ「CR-V」の復活や20年ぶりにフルモデルチェンジを遂げたスズキ「ジムニー/ジムニーシエラ」、5代目となるスバル「フォレスター」、マツダの国内4番目のSUVとなる「CX-30」など多種多様なSUVモデルが登場しています。
さらに、ダイハツが開発を主導したダイハツ「ロッキー」とトヨタ「ライズ」という1リッタークラスの小型SUVモデルも新たに登場するなど、SUVジャンルのラインナップ増加は留まることを知りません。
すでに「CX-3」「CX-5」「CX-8」が存在するにも関わらず、新たにSUVモデルを投入したマツダのCX-30開発主査である佐賀尚人氏は、次のように話します。
「ライフステージの変化に伴う『人生の転換期』では、家族構成や生活形態の変化からクルマ選びにおいてもニーズが変化していきます。
そのなかで、多様なニーズを満たしながらも多くのお客さまが何気ない毎日が、主体的で創造性に溢れたものとなるような『世界観を広げるクロスオーバー』として開発しました」
また、マツダの販売店スタッフは、「従来のコンパクトSUVのCX-3とミドルサイズSUVのCX-5では、囲えないユーザーに対して、おすすめできるサイズのモデルが出てくることは嬉しい限りです」といいます。
トヨタのSUVラインナップでも、前述のライズ、RAV4を始め「C-HR」、「ハリアー」、「ランドクルーザープラド」、「ランドクルーザー」と、細分化したターゲット層を狙うような販売戦略を進めています。
このように、セダンは、ラインナップを絞って集中した販売をおこなう一方で、SUVは細かなニーズを囲うべくさまざまな新型モデルが登場しているようです。
2020年には、新型モデルとしてハリアーやランドクルーザーの登場が噂されているほか、マツダは電気自動車のSUV「MX-30」を欧州で発売するなど、SUVはこれからも増えていくのかもしれません。
安定傾斜角度、軸重分布、前後オーバーハング、何れを取っても事故で死ぬ確率が高いのはSUVなのによ
車高の高さは悪路走破で地上高に生かされる以外は何のメリットも無い
視界がセダンより優れると言われるのはドライバーが見る範囲の量ではなく質の問題で見る質の悪いドライバーはSUVの車高が故に避けて通れない足元の死角は単に災いとしか転じないのである。