流行のオールシーズンタイヤと定番のスタッドレス、この冬に履くべきタイヤはどっち?

スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤ、なにが違う?

 そこで、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤのどちらも力を入れている日本グッドイヤーに、それぞれの違いや使い分けについて聞いてみました。

オールシーズンタイヤの代表格、グッドイヤー「ベクター4シーズンズ」
オールシーズンタイヤの代表格、グッドイヤー「ベクター4シーズンズ」

──オールシーズンタイヤは、どのような特徴がありますか。

 名前が示すとおり、四季を通じて一年中履けるタイヤです。ウェット路であっても、ドライ路面であっても、雪道であっても走ることが可能です。ただしアイスバーンでは、スタッドレスタイヤに比べると性能は劣ります。

 また、夏用タイヤと比べると、ドライの路面状況でどのくらいもつのかを気にする方が多いと思います。オールシーズンタイヤは、ほぼ夏用タイヤと同じくらいと考えていただいて間違いありません。

──オールシーズンタイヤは、どのような人におすすめですか。

 とくに、東京や大阪など大都市圏に住んでいる方、そして非降雪地域にお住いの方です。年に数回の雪が降るような地域で、わざわざそのためにスタッドレスタイヤに履き代えることや、チェーンを巻くことが面倒であるとか、あるいは、運転することを諦めてしまうような方に向けて、オールシーズンタイヤを推奨しています。

※ ※ ※

 グッドイヤーとともに、大手タイヤメーカーである「ミシュラン」も2018年の春からオールシーズンタイヤを国内市場に導入しましたが、ここではグッドイヤーと同様に、オールシーズン及びスタッドレスタイヤに対する考え方を日本ミシュランタイヤの担当者に聞いてみました。

──非降雪地域でスタッドレスタイヤを選択した場合に気をつける点はありますか。

 お客様それぞれの運転環境や使用方法、各メーカーの特徴もあるので一概には言えませんが、一般的にスタッドレスタイヤは、氷上や雪上において最大のパフォーマンスを発揮するよう、コンパウンドやサイプなどが設計されているため、剛性面やドライ/ウェット路面での性能では夏タイヤに及ばない場合もあります。

 そのため、とくに氷上・雪上以外での走行が多いと予想される非降雪地域においては、そのようなタイヤの特徴の違いをよく認識していただき、安全マージンを多くとった運転を心がけて頂ければと思います。

──オールシーズンタイヤに対する注意点を教えて下さい。

 ミシュランのオールシーズンタイヤも、アイス性能までカバーするパーフェクトなタイヤではありませんが、従来のオールシーズンタイヤと比べて性能は進化しており、現代の気候や使用状況にあったユーザー様にはご満足いただけるよう性能を向上させた製品となっています。

 まずはお客様ご自身の使用状況をよく整理したうえで、安全性を第一に考え、必要であればスタッドレスタイヤも選択肢に入れつつ、最適なタイヤ選択をしていただくうえでこのオールシーズンタイヤも選択肢のひとつとして考慮頂ければと考えています。

※ ※ ※

 四季を通して走行することが可能なオールシーズンタイヤですが、凍結した道路でのブレーキング性能では、やはりスタッドレスタイヤに軍配が上がります。札幌や旭川など、降雪地域での交差点のアイスバーンできちんと止まれるようにスタッドレスタイヤは進化し続けてきた歴史があるので、こうした場所ではオールシーズンタイヤではなく、スタッドレスタイヤがかかせません。

 また都内など非降雪地域でも、一度雪が降ってしまうと、除雪がされない裏道では何日もアイスバーンになるところが多くあります。そうした場所では、オールシーズンタイヤでは想像したよりも止まらないということを頭に入れておいたほうが賢明です。

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