新車180万円! “軽より安い”ホンダ新型「“5人乗り”コンパクトカー」に大注目! “RS”より109万円も安くて「充実安全」&パワフル1.5リッターエンジン搭載! 庶民の味方「フィット」最安グレード“X”を「あえて選ぶべき」理由とは!

2026年7月10日に発売されたマイナーチェンジ版のホンダ「フィット」で、最も手頃な価格で購入できるのが「X」グレードです。最上位の「e:HEV RS」との差額は約109万円にのぼりますが、この180万6200円のグレードには何が備わっていて、何が省かれているのでしょうか。

軽より安いホンダの「新型“5人乗り”コンパクトカー」に大注目!

 2026年7月10日に発売されたマイナーチェンジ版のホンダ「フィット」で、最も手頃な価格で購入できるのが「X」グレードです。

 2001年に初代が誕生したフィットは、コンパクトなサイズのなかに、ミニバンのような広い室内空間と多彩なシートアレンジ、さらにスポーティなスタイリングを両立させた実用性の高さが支持され、デビュー早々に大ヒット作に成長しました。

 現行型は、2020年2月に発売された4代目。数値では表せない「感性価値」を追求し、従来のような装備差によるグレード設定ではなく、ユーザーのライフスタイルに合わせた独自のグレード体系を設定して注目を集めました。

 基本タイプの「BASIC(ベーシック)」、ナチュラルな素材感により質感を高めた「HOME(ホーム)」、SUVテイストの専用内外装を与えた「CROSSTAR(クロスター)」、アクティブなユーザーに向けた「NESS(ネス)」、専用本革シートを備えた高級仕様「LUXE(リュクス)」などの個性的な複数ラインナップを設定。

 2022年のマイナーチェンジではNESSに代わり、走りの質にこだわった新スポーティ仕様「RS(アールエス)」も追加され、さらに商品力強化を図っています。

軽より安いホンダの「新型“5人乗り”コンパクトカー」に大注目!
軽より安いホンダの「新型“5人乗り”コンパクトカー」に大注目!

 今回実施されたマイナーチェンジでは、登場6年目にしてラインナップ方針が大きく変更され、従来のBASICを「X」に、同じくHOMEを「Z」にそれぞれ変更し、新たにハイブリッド専用タイプとしたRS、CROSSTARと合わせて、4つのタイプバリエーションとなりました。

 新しいフィットシリーズのなかでも最廉価グレードとなるのが、1.5リッターガソリンエンジンを搭載するフィットX(ガソリン・FF)です。

 車両価格(消費税込、以下同)は180万6200円。カタログ燃費18.3km/L(WLTCモード燃費)をマークするパワフルなエンジンをベースに、先進運転支援機能「Honda SENSING(ホンダセンシング)」を標準装備した実用的な一台です。

 軽スーパーハイトワゴン「N-BOX」の人気グレード「N-BOXカスタム」(199万4300円:ノンターボ・FF)よりもお手ごろな価格設定も目をひきます。

 ちなみにフィットの最上位グレード「e:HEV RS」(289万9600円:ハイブリッド・FF)と比べると、109万3400円も安く手に入れることができます。

 フィットの全グレードに標準装備されるHonda SENSINGは、フロントワイドビューカメラによる高精度な検知性能を実現しています。広角カメラは歩行者や自転車、車両を素早く識別し、交差点での事故リスク低減に大きく貢献しており、夜間や悪天候時でも安定した認識力を発揮するものです。

 衝突軽減ブレーキのみならず、車線逸脱防止支援、誤発進抑制機能、アダプティブクルーズコントロールといった主要な安全機能は、Xグレードでも最上位のRSなどと同様に搭載されています。

 安全性という観点では、価格に関わらず同じ水準が確保されているのがフィットの強みのひとつです。

 今回のマイナーチェンジでは、BASICがXに代わると同時に、仕様変更も施されています。具体的には、ドリンクホルダーガーニッシュとセレクトレバーエスカッションがブラックに変更され、セレクトノブにクロムメッキ加飾が加わりました。

 細部の変更ではありますが、インテリアの印象が引き締まっています。また、今回の改良全体でボディ外装塗料のクリア材が変更されており、ボディの艶感と光沢感の向上はXグレードにも適用されています。

 今回新たに全グレード共通で追加された装備もあります。センターUSBチャージャー(Type-C)と運転席・助手席シートバックアッパーポケットについては、フィット全体の改良内容として全タイプへの展開が図られており、Xグレードも改良の恩恵を受けています。

 確かにXは価格が最も安いグレードで、装備もシンプルです。前席シートヒーターなどは装着できません。

 またZやRSグレードに標準装備されるシートヒーター、ステアリングヒーター、UV+IRカットガラスはXグレードには設定されていない点には注意が必要です。

 外装面でも、ZやRSのスポーティなフロントグリル・バンパーデザインはXには採用されておらず、シンプルなエクステリアが維持されています。

 インテリアも本革巻きステアリングやスエードコンビシートなどの上質な素材は省かれており、ファブリックシートと標準的なステアリングの組み合わせとなります。

「Honda CONNECTディスプレイ」やワイヤレス充電器、ETC2.0といったコネクテッド・利便装備もXには標準では装備されていないため、ナビや音楽再生はスマートフォンとの連携やディーラーオプションで補う必要があります。

 ホンダの販売店に話を聞くと、「Xは営業車などに使う法人のお客様が中心です」と述べています。

 シンプルな装備構成と200万円を切る価格は、複数台を導入する法人ユーザーや、装備よりも本体価格の低さを優先する個人ユーザーにとって明確な選択理由となるでしょう。

 とはいえ、フィット本来の価値であるコンパクトカーとしての広い室内空間、優れた視界、扱いやすいボディサイズ(全長3995mm×全幅1695mm×全高1515mm)はXでも完全に享受できます。

 ハイブリッドモデルの「e:HEV X」を選べばさらなる低燃費性能も加わり、カタログ燃費は29.1km/Lと大幅に性能アップします。

 ただし、e:HEV X(FF)の価格は223万8500円(4WDは245万8500円)で、43万2300円の価格差がある点だけは注意が必要です。

 なおZグレードの場合、ガソリン車とe:HEVモデルの差額は35万4200円となり、ベーシックなガソリン車のXが、特に価格を抑えた設定とされていることがわかります。

※ ※ ※

 日常の足として必要十分な性能とHonda SENSINGの安全装備を確保しながら、初期費用を抑えたいユーザーにとって、フィットXは合理的な選択肢です。

 4人乗りが上限の軽とは異なり、小型乗用車のフィットなら乗車定員が5人となるのも見逃せない利点となります。

 乗り出し価格の安さを重視するならガソリンFF、燃費と環境性能も加味するならe:HEV Xという選択の分かれ目が、このグレードにおける実質的な判断ポイントといえるでしょう。

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Writer: 赤羽馬

金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。

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