技術の日産が面白いクルマを作っていた!? 日産の珍車・迷車5選
無印良品とコラボしたクルマがあった!?
●240RS
1979年にデビューした3代目日産「シルビア」は、2代目とは大きく異なるデザインの、シャープなボディラインを持つスポーティなクーペ/ハッチバックでした。
このシルビアをベースとして、1982年にWRC(世界ラリー選手権)参戦のため、2.4リッター直列4気筒DOHC16バルブエンジンを搭載するレースベース車の「240RS」が市販されました。
当時、WRCのグループBというカテゴリーで戦っていたので、その公認を得るために200台を製造。
外観はラジエーターを積極的に冷やすために大きく拡大されたフロントグリルと、角張ったデザインの大型オーバーフェンダーが装着され、迫力あるボディとなっていました。
また、内装には快適装備が一切無く、インパネには各メーターとグローブボックスがあるだけの、スパルタンな仕様でした。
エンジンは2基のソレックスキャブレター(50Φ)が装着され、2.4リッターから最高出力240馬力を発揮し、WRC仕様では275馬力までパワーアップしていましたが、当時のWRCでは4WD車でないと勝てない状況で、FRの240RSはすでに時代遅れだったといえます。
なお、主に海外ラリーへの参戦用だったため、国内向けもほとんどが左ハンドルとなっていました。
●MUJIカー1000
株式会社良品計画が運営する「無印良品」は、生活雑貨から食料品まで幅広い商品を売る小売店です。この無印良品から、2001年に日産と良品計画との共同開発車「MUJIカー1000」が発売されました。
1000台の限定販売で「MUJI.net」を通してネットで予約を受け付け、納車やサービスは日産のディーラーでおこなうという販売方法でした。
MUJIカー1000は2代目「マーチ」の1リッターエンジン車がベースで、マーブルホワイトの専用ボディカラーに塗装されていない素地のバンパー、専用デザインのラジエーターグリルとリアコンビランプ、ブラックの電動格納式ドアミラーなど、無印良品の飾らない商品をイメージさせる質素で実用的なデザインが採用されました。
価格は93万円(消費税含まず)と安価で、オーディオやエアコン、エアバッグなど必要最低限の装備は搭載されていましたので、かなりお買い得だったといえます。
なおMUJIカー1000の売買契約が成立すると、無印良品オリジナル折りたたみ自転車がプレゼントされたそうです。
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今回紹介した5車種は、どれも生産を終了してからかなりの歳月が経っていますが、MUJIカー1000以外は旧車イベントなどで見ることができます。
日産の旧車愛好家は他メーカーよりも多く、特別なモデルでなくてもオーナーズクラブがあるのが特徴で、例えばブルーバードでは世代別にオーナーズクラブがあるほどです。
旧車の維持は大変ですが、現代のクルマが失った魅力があるということでしょう。
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