かわいく「盛る」はもう古い!? 見た目ではない女子目線で開発した車5選
じつは女性向けのクルマは万人にも使いやすいクルマ!?
●日産「マーチ」
1982年に初代がデビューした日産「マーチ」は、当時人気絶頂だったアイドル歌手の近藤真彦をCMキャラクターに起用し、「マッチのマーチ」や「スーパーアイドル」のキャッチコピーも話題となり、ヒット作になりました。
現在のマーチは2010年に登場した4代目ですが、商品紹介のウェブページに登場する人物はほぼ女性です。掲載されているコピーも「乗る人がかわいくみえる多彩なボディカラー」や「運転をサポートするフレンドリー装備」「かわいいを引き出す、11色」など、明らかに女性をターゲットにPRしています。
エンジンは最高出力79馬力の1.2リッター直列3気筒を搭載し、車両重量940kg(グレード「S」)の軽量ボディを軽やかに走らせます。
ボディサイズは全長3825mm×全幅1665mm×全高1515mm、ホイールベースは2450mmのコンパクトボディで、最小回転半径は4.5mと、住宅地の狭い路地などでも不自由はありません。
グレード別の設定ですが、駐車時に前進とバックを繰り返してタイヤの向きがわかりづらくなったときに、メーター内のディスプレイに、タイヤの向きやハンドルの切れ角、進行方向を表示する「タイヤアングルインジケーター」を装備。
また、小柄な人でも運転しやすい「運転席シートリフター」と「チルトステアリング」、周囲をきちんと見わたせる広びろとしたガラスエリア、誕生日などの記念日にディスプレイにメッセージを表示する「フレンドリーメッセージ表示機能」なども、女子目線の機能でしょう。
マーチのベーシックグレード「S」(2WD)の価格は115万1280円ですので、買い物や送り迎え用のセカンドカーとしても嬉しい価格です。
●トヨタ「パッソ」
2004年に登場したトヨタ「パッソ」はCMに女優の吹石一恵を起用し、キャッチコピーは「プチトヨタ」です。「ヴィッツ」がモデルチェンジで全幅を拡幅したことにより、現在はパッソがトヨタのエントリーモデルとなっています。
現行モデルは2016年に発売された3代目で、トヨタのウェブページを開くと、大きく「オシャレパッソ」のキャッチコピーが掲載され、ツートーンも選べる個性あふれるカラーバリエーションなども、明らかに女性をターゲットにしたクルマであることが伺えます。
とくにクラシカルな意匠の「MODA」シリーズでは、シンプルでありながら目を引く外観や、カッパー色を効かせた質感の高い内装など、ベーシックなコンパクトカーでありながらもオシャレ度は高くなっています。
最高出力69馬力の1リッター直列3気筒エンジンはパワフルではありませんが、車両重量910kg(グレード「X」2WD)のボディには十分なパワーで、市街地ではストレスなく走ります。
ボディサイズは全長3650mm×全幅1665mm×全高1525m、ホイールベースが2490mmのコンパクトボディで、最小回転半径は4.6mです。
駐車時に役立つ「パノラミックビュー&バックカメラ」や、フロント4個/リア4個で接近お知らせ表示付きの「コーナーセンサー」などの運転アシスト機能や、紫外線の強い季節でも気軽にドライブを楽しめるように、日焼けの原因となる紫外線を約99%カットするフロントドアとリアドアのガラスなど、安全面のみならず、同乗者のことも考えられた装備が充実しています。
パッソのベーシックグレード「X」(2WD)の価格は117万7200円です。
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1959年にデビューした初代日産「ダットサンブルーバード」には、女性オーナードライバー向けの特別仕様車「ファンシーデラックス」がラインナップされていました。
このファンシーデラックスの専用装備は、レモンクリーム系とピンク系のボディカラーと同色のホイール、助手席サンバイザー内蔵の化粧ポーチ、ビューティランプ、オルゴール付きウインカースイッチ、シートアジャスト量の拡大、スリッパータイプのアクセルペダル、リアシート上部のコートハンガー、フロントシート横の傘立て、Bピラーの一輪挿しなど、30点以上に及びました。
こうした装備のなかには、後に女性向けではなく標準化されるものもあります。使い勝手のよさを追求するアイデアは、性別に関係ないということでしょう。
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